ズームカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ズームカーは、南海電気鉄道が南海高野線の橋本駅~極楽橋駅間の山岳区間への直通運転のために使用する目的で製造された電車の通称。
また、高野線の橋本駅~極楽橋駅間の山岳区間への直通運転のことを大運転と称する場合もある。
目次 |
[編集] 概要
ズームカーの名の由来は、カメラのズームレンズが広範囲に焦点距離を変えられるように、平坦区間から山岳区間までにおいて広範囲に速度を制御できることによる。特に高野下駅から極楽橋駅までの区間は50‰の勾配や急カーブが続くため、この区間に乗り入れる車両には大きな牽引力が要求される。ズームカーは平坦区間を100km/h以上で高速走行、山岳区間は低速で力強く走行できる性能を持っている。
なお、単に「ズームカー」といえば1958年に登場した21000系電車のことを指す。その後登場した22000系電車は「新ズームカー」、「通勤ズームカー」、または「角ズーム」と呼ばれ、21000系電車は車体形状から「丸ズーム」とも呼ばれるようになった。2000系電車も「新ズームカー」のほか、「VVVFズームカー」とも呼ばれる。特急用の20000系電車は「デラックスズームカー」と呼ばれたが、1983年に登場した30000系電車以降は個々の形式を指して「ズームカー」と呼ばれることは少ない。
なお、ズームカーは全車両動力車もしくは制御動力車で17m2扉という仕様で、南海の標準通勤車とは規格が違っている(標準は20m4扉)。
[編集] 車両群
[編集] 通勤形車両
[編集] 特急形車両
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 南海電気鉄道