ジュノー (アラスカ州)
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ジュノー(Juneau)は、アメリカ合衆国アラスカ州の州都。
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[編集] 概説
アラスカ州南東部、アレクサンダー群島に位置し、ガスティノー水路(Gastineau Channel)に面する。背後にはジュノー山がそびえ、対岸にはダグラス島が位置する。人口は31,118人(2004年推計)で、アラスカ州第3の都市である。
ジュノー市はジュノー郡の郡庁所在地でもあるが、ジュノー郡はジュノー市のみから構成されるため、正式にはJuneau City and Boroughという。したがって市域面積も非常に広く、その面積はデラウェア州を上回る。2000年までは全米で最も市域面積の広い市であった。
[編集] 歴史
かつて、この一帯にはネイティブ・アメリカンのトリンギット族(Tlingit)が住んでいた。1880年10月18日、ジョー・ジュノー(Joe Juneau)とリチャード・ハリス(Richard Harris)の2名がこの地を金採掘のベース・キャンプとした。1年もしないうちに、ベース・キャンプは町へと変貌した。はじめはハリスの名を取ってハリスバーグと呼ばれていたが、1881年に金の鉱脈が見つかり、町ができあがると、町の鉱夫たちがジョー・ジュノーの名を取ってジュノーと改名した。
1906年にシトカ市の毛皮の取引や捕鯨が縮小されると、アラスカ州の州都はシトカ市からジュノーへと移った。
ジュノーにおける採掘は1940年代まで続いた。しかし、第二次世界大戦が開戦すると、戦争必需品ではなかったために鉱山が閉鎖された。
1954年に州の人口重心にもっと近い場所に州都を移す機運が高まり、法案が検討された。しかし、影響力の偏在を避けるため、アンカレッジやフェアバンクスから少なくとも30マイル(48km)以上離れていることを条件にした。結局州都はジュノーから移されることはなかった。
1959年にアラスカ州が連邦49番目の州として昇格すると、州政府と共にジュノーは成長した。1977年にアラスカ・パイプラインが完成し、ジュノーは政府・観光両面で雇用を増やした。しかし、1990年代に入ると成長は落ち着いた。
[編集] 地理
ジュノーは、北緯58度21分5秒西経134度30分42秒(58.351422, -134.511579)GR1に位置している。日本に同緯度の都市はなく、北欧のストックホルム(スウェーデン)とほぼ同緯度である。
アメリカ合衆国統計局によると、ジュノーは総面積8,430.4 km² (3,255.0 mi²) である。このうち7,036.1 km² (2,716.7 mi²) が陸地で1,394.3 km² (538.3 mi²) が水地域である。総面積の16.54%が水地域となっている。
[編集] 気候
ジュノーは高緯度にあり、夏は非常に冷涼である。7月の最高気温の平均は摂氏18度(華氏65度)ほどである。一方、暖流のアラスカ海流が太平洋を流れているため、その影響で冬は緯度の割に寒くない(1月の最低気温の平均は氷点下3度(華氏25度)ほどである。)。海も凍りにくい。
また1年を通して降水量が多く、年間降雨量は1,350mm、降雪量は256cmに達する。
ケッペンの気候区分ではCfc(西岸海洋性気候)に属する。西ヨーロッパで見られるCfbよりも夏は冷涼で、月平均気温摂氏10度以上の月が4ヶ月に満たない。このような気候はジュノーをはじめとするアラスカ州太平洋岸のほか、アイスランド南部やノルウェー北西部沿岸でも見られる。
[編集] 交通
ジュノーからは市外に通ずる道路も鉄道もない。したがって、水路・空路が同市の交通の上で非常に重要な役割を担っている。
市の玄関口となっている空港はジュノー国際空港である。アラスカ州の中心都市アンカレッジをはじめ、アンカレッジ国際空港経由で州内の各都市やシアトルと行き来することができる。
また、ジュノー港はアラスカ・マリン・ハイウェイ(Alaska Marine Highway)のハブとなっている重要な海港である。これはワシントン州・ブリティッシュコロンビア州(カナダ)・アラスカ州の太平洋岸に位置する各都市を船舶で結ぶものである。
[編集] 住民および文化
[編集] 人口動静
2000年現在の国勢調査で、ジュノーは人口30,711人、世帯数11,543、7,641家族が暮らしている。人口密度は4.4人/km² (11.3人/mi²) である。 1.7軒/km² (4.5軒/mi²) の密度で12,282軒の住宅が建っている。
同市の人口構成を人種別に見ると白人74.79%、アフリカン・アメリカン0.81%、ネイティブ・アメリカン11.38%、アジア人4.68%、太平洋諸島系0.38%、その他の人種1.05%、及び混血6.91%である。人口の3.39%はヒスパニックまたはラテン系である。
同市の11,543世帯のうち、18歳未満の子供がいる世帯は36.7%、結婚・同居している世帯は51.2%、未婚・離婚女性が世帯主である世帯は10.5%、非家族世帯は33.8%である。単身世帯は24.4%、65歳以上の老人1人暮らしの世帯は4.3%である。世帯の平均構成人数は2.60人、家族の平均構成人数は3.10人である。
同市の人口構成を年齢別に見ると18歳未満27.4%、18-24歳8.1%、25-44歳32.8%、45-64歳25.7%、65歳以上6.1%となっている。年齢の中央値は35歳である。性比は女性100人あたり男性101.5人である。18歳以上では女性100人あたり男性は100.2人である。
同市の世帯の収入の中央値は62,034米ドルであり、家族の収入の中央値は70,284米ドルである。収入の中央値を性別で見ると男性46,744米ドルに対して女性は33,168米ドルである。同市の1人当たり収入 (per capita income) は26,719米ドルである。人口の6.0%及び家族の3.7% は貧困線以下である。18歳未満の6.7%及び65歳以上の3.9%は貧困線以下の生活を送っている。
[編集] メディア
ジュノーの主要新聞はジュノー・エンパイア紙(Juneau Empire)である。
PBS・NBC/UPN・ABCのテレビ各社がジュノーに支局を置いている。また、ジュノーにはAM2局、FM5局のラジオ局がある。
[編集] 外部リンク
- Juneau(英語版公式サイト)
- Juneau Empire(英語版)
- Picture of Juneau and Douglas Island, 1914(英語版)
- JuneauPhotos.com (英語版)
- Holistic Forge Works(英語版)
- Juneau Public Libraries(英語版)
- National Weather Service Juneau office(英語版)
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