サンダカン八番娼館 望郷
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『サンダカン八番娼館 望郷』(さんだかんはちばんしょうかん ぼうきょう)は1974年の東宝、俳優座製作の日本映画。山崎朋子のノンフィクションを熊井啓監督が撮った。明治時代に天草からボルネオのサンダカンにいわゆるからゆきさんとしてわたった女性への聞き取り調査を基に、天草、過去、現在のボルネオを舞台に映像化した作品で、さまざまな問題を投げかけた話題作であった。出演俳優の熱演も話題となり、特に、最後の映画出演となった田中絹代の演技は見事で、ベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞した。
[編集] あらすじ
日本の女性の近代史を研究している三谷圭子は、旅行中の天草で偶然、おサキさんという老婆と知り合う。彼女が、ボルネオに出稼ぎしていた元「からゆきさん」であることを知った彼女は、家に泊めてもらい、その半生の聞き書きを取る。