カリーノ
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 熊本県熊本市安政町1番2号 |
設立 | 2003年2月5日 |
業種 | 不動産業 |
事業内容 | 不動産事業、ディベロッパー事業、カリーノカード事業 |
代表者 | 馬場英治(代表取締役社長) |
資本金 | 1550万円 |
従業員数 | 187名(契約社員141名含む) |
決算期 | 毎年2月20日 |
外部リンク | www.carino-web.com/ |
株式会社カリーノ(英文名称:Carino Co.,Ltd.)は、不動産賃貸業を営む企業である。株式会社壽屋が減増資及び商号を変更して発足した。
目次 |
[編集] 概要
- かつての九州地区最大手スーパーマーケットチェーンの中核企業であり、総合スーパー業態の寿屋や、食品スーパー業態のくらし館を展開していた。
- なお、当社の登記上の旧商号は壽の字体を用いているが、傘下スーパーの屋号には寿を用いていたため、本項でも用法はそれに準ずる。
[編集] 沿革
- 1947年10月 - 大分県佐伯市にて創業
- 1957年12月 - 法人化
- 1968年5月 - 本社を熊本県熊本市に移転
- 1973年10月 - 福岡証券取引所上場
- 1976年8月 - 大阪証券取引所上場
- 1994年12月 - くらし館1号店を開店
- 1995年11月 - グループ名称をラララグループとする
- 2001年12月19日 - グループ傘下12社とともに民事再生手続き開始を申立て
- 2002年2月1日 - 寿屋・くらし館全店を休業
- 2002年12月4日 - 資本金の減増資を実施し、不動産管理業へ転換
- 2003年2月5日 - 商号変更し、株式会社カリーノとなる
[編集] 壽屋時代について
[編集] 概要
寿崎スエ子が化粧品店として創業した。
息子の寿崎肇の代に法人化すると、次第に衣料品や日用品・食品などと品揃えを増やし、総合スーパーマーケットチェーンへと成長した。
バブル期に急成長を遂げ、最盛期には130店舗余を抱える九州を代表する小売グループとなったが、バブル崩壊とともに売上が減少、新規出店に伴う借入金の増大が経営を圧迫した。1992年には早くもメーンバンクである西日本銀行(現在の西日本シティ銀行)から社長を迎え、創業者一族は経営から手を引いた。
その後も経営は次第に悪化し、末期には半数の店舗が赤字に陥っていたとされる。同業のサンリブ(北九州市に本社を置く中堅スーパー)傘下に入るべく交渉したが不調に終わり、この提携を前提とした債権放棄の道も閉ざされた。西日本銀行からの支援も打ち切られ、完全に資金繰りが行き詰まった同社は、2001年末に民事再生手続き開始を申請した。
再建にあたっては、マイカルのように会社全体へのスポンサーを得ることができなかったことから取引先に信用不安が広がり、商品調達力が著しく低下した。このため、傘下スーパー全店を一時休業したものの、その後も支援企業は現れず、自社での運営再開を断念した。
このような経緯から、営業再開は個別に譲渡先が決定した店舗から順に行なわれ、再開までに数ヶ月を要したほか、一時休業からそのまま閉店に追い込まれた店舗も少なくない。
譲渡先のうち、41店舗と最も多くの店舗を引き受けたイオンは、食品スーパーの受け皿となる新会社マックスバリュ九州を設立し、くらし館の屋号をそのままに35店舗の営業を再開させた。また、もともと九州地区にGMSを展開していた系列の九州ジャスコ(現イオン九州)で寿屋5店舗を受け継ぎ、店名をジャスコと改め営業を再開させた。
イオン以外に譲渡された寿屋店舗もすべて譲渡先の名を冠する店舗に衣替えしたため、長年九州で親しまれていた寿屋の屋号は消滅した。
自社での店舗運営を断念した壽屋は、保有する店舗物件を他社へ賃貸しその収益を10年に分割して弁済金にあてる再建計画を認められ、小売業から不動産賃貸業へ転換した。また、旧寿屋店舗うち2店舗をテナントビルカリーノとし、その運営も行っている。これに合わせ、2003年には商号をカリーノへ改めた。
[編集] 関連会社
- 株式会社スタッフ二十一
- 有限会社西風市場
- 有限会社コンビニエンス駕町
[編集] 備考
[編集] 寿屋の店内ソング
- 寿屋の店内では、「いらっしゃいませ 今日は!」というフレーズで始まる『寿屋愛唱歌 あなたの街の寿屋』が流れていた。非常に耳に残る歌でファンが多かった。
[編集] 自社店舗物件について
- 2006年12月12日 - 旧都城店の土地と建物をビィーティーヴィーケーブルテレビ(BTVケーブルテレビ)に売却。今後改装をすすめ、2007年末にはBTV本社が移転、IT関連企業などが入居するビルとなる予定。
[編集] 関連項目
- エブリワン - かつての「コトブキヤ・コンビニエンスシステムズ」
- カリーノ天文館 - 現在運営していて、鹿児島にあるテナントビル。
- カリーノ下通 - 現在運営していて、熊本にあるテナントビル。
- カリーノ宮崎 - 現在運営していて、宮崎にあるテナントビル。寿屋が最初に建設した百貨店形態の自社ビルである。
- 寿崎育英財団 - 初代社長の寿崎肇が私財を提供して発足。