ウシガエル
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ウシガエル | ||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||
Rana (Aquarana) catesbeiana Shaw, 1802 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||
ウシガエル | ||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||
American Bullfrog |
ウシガエル(学名:Rana catesbeiana)は、カエル目(無尾目) アカガエル科 アカガエル属のカエル。帰化動物(移入種)。
原産はアメリカ合衆国。成体の体長は15-20cm、オタマジャクシも日本産のカエルに比べて非常に大きい。
目次 |
[編集] 生息地
もともとの生息地は北アメリカの東部である。日本では移入後北海道・本州・四国・九州・徳之島・沖縄本島・石垣島に確認されている。
[編集] 特徴
オスの背は暗緑色で、淡黒色の斑紋がまばらにある。メスの背は褐色で、斑紋がオスよりも多い。雌雄ともに腹は白いが、雄では喉の部分が少々黄色みがかる。鼓膜が非常に大きく、雌でも眼の直径にほぼ等しく雄ではその倍近くある。またアカガエル属の特徴でもある背側線(はいそくせん)が無い。
[編集] 生態
鳴き声は牛のそれに似ており、和名の由来にもなっている。声は非常に大きく、時に騒音として問題になるほどである。主に昆虫などを捕食するが、口に入る生物なら小魚、ネズミ、小鳥、小型のヘビさえも捕食し、食糧が不足すると共食いをすることもある。この点から在来種への圧迫が危惧されており、外来生物法における指定第二陣の対象生物となった。
[編集] 食用
別名は食用蛙(しょくようがえる)。ただし、食用蛙という語は、食用にされるさまざまなカエルの総称としても使われ得るので、注意が必要。皮を剥いた後ろ足を食用とし、世界各地で養殖されている。
味は鶏肉、特にササミに似る。肉は脂が殆ど無いため、炒め物やフライとして食べることが多い。ただしフランス料理店や中華料理店を除くと、現在の日本ではいわゆる「下手物料理」を出す居酒屋くらいでしか見られなくなってしまった。むしろ最近では、乱獲や生息環境の変化で個体数が減少したヒキガエルに代わり、実験用のカエルとして流通している。
日本には1918年に、東京帝国大学の教授であった動物学者の渡瀬庄三郎が食用としてアメリカ合衆国・ルイジアナ州ニューオリンズから十数匹を導入し、それが全国に広がって野生化・定着した。また、アメリカザリガニはウシガエルの養殖用の餌として輸入された。