イヴァリース
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イヴァリース(Ivalice)とはフリーのゲームクリエイター松野泰己が1995年にテレビゲーム用の企画に製作した架空の世界。
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[編集] 企画概要
ゲームソフトのシナリオライティングの手法として、架空の歴史と世界観から物語を切り取る戦記物の形式を好む松野泰己がスクウェアソフト(現スクウェアエニックス)に移籍した際に製作。一般的には『伝説のオウガバトル』『タクティクスオウガ』に登場したオウガバトルサーガという世界観のFF版という認識でも問題なく通用する。各時代間で大きく文明が異なるため、実際はゲーム本編のシナリオでファンサービスで共通する名前が登場する程度の繋がりしか明示されないが(FFTとFF12で名前が共通するルカヴィの設定が破綻等)、ゲーム内の読み物による断片的な情報から、永野護の『ファイブスター物語』のようにプレーヤー側による「補完」で遊ばせる世界観になっている。
ちなみに名前の由来は「イギリス」から。
[編集] イヴァリースアライアンス
イヴァリースアライアンスとは、イヴァリースの世界観を持つ作品群を纏めて広告する際に付けられたブランド名。スクウェアエニックスのソフト戦略で流行っている、『コンピレーションオブFFVII』『スクウウェアエニックスニューコンセプトブランド・コードエイジ』『FF携帯機完全移植計画』『ファブラ・ノヴァ・クリスタリス』等の俗に言うコンピレーション商法と呼ばれる手法である。過去に発売された『FFXII』の続編、『FFT』の携帯機移植作、『FFTA』の新作を短期間のうちに続けて商品展開するため発表された。イヴァリースの生みの親である松野泰己が在籍していた時代にも、『FFXII』『FFTA』『バルフレア達の新作』による近い構想が存在していたが、退社してしまった現在ではイヴァリースアライアンスへの関与を示す情報はまったく存在しない。
[編集] 世界観
複数の亜人種が生息するファンタジー世界の一部の地域「イヴァリース」を指す。12宮星座をモデルにした悪魔(ルカヴィ)など独特な世界観を持つが、一部FFシリーズからの名称も登場する(同名異物)。『ファイナルファンタジーVII』ともパラレルワールドの関係にあるらしく、主人公クラウド・ストライフが一時的に召喚された事がある。『ファイナルファンタジーXI』の世界であるヴァナディールからも影響を受けているため、関連のあるキャラクターが出るが、明確な繋がりは明言されていない。
[編集] Tips
- イヴァリース
- 架空の地方の名前だが、「FFTA」には2種類登場する。正史で最も未来のstイヴァリースと、テレビゲーム「ファイナルファンタジーXII」をプレイしたstイヴァリースに住む少年達が想像した異世界イヴァリースである。そのため「FFXII」を架空のテレビゲームの物語と見れば設定の破綻個所は消滅すると言えばする。
- 召喚魔法
- 「FFT」の企画が従来のFFのSRPG化が起源だったため、FFXIIに登場するイヴァリース独自の召喚魔法とFFシリーズの召喚魔法がイヴァリースには混在している。
- ルカヴィ
- この世界の神話の悪魔の事。現世への出現に契約した人間の肉体が媒体として必要なのだが、「FFXII」ではライセンスを結べば全MPと引き換えに召喚できる。敵の状態ではどの作品でも強いが、前述の簡易な契約に問題があるのか、召喚魔法となってからは極端に弱い。
- ゾディアックブレイブ
- この世界の神話。「FFT」の世界観を考察してより楽しむやり込み裏設定として登場。他の作品では明確な説明がないため、現状ではそれ以上の考察のネタとしては「妄想」の領域になる。
- ジャッジ
- 「FFTA」では異世界イヴァリースを管理する審判として登場。また「FFXII」では帝国の騎士団として登場する。この2作品はパラレルのため同名異人。
- ファイナルファンタジーXII
- 正式なイヴァリース史の作品だが、「FFTA」の世界では架空のテレビゲームとして登場。松野発言ではそれ以上に突っ込んだ説明がないため、ファンサービスにXIIの宣伝をしたか深い意味があるのかは不明。現実に存在するファイナルファンタジーXIIの物語が正史としての「FFXII」なのか、「FFTA」の世界のテレビゲームなのか、両方なのかは松野のみが知る。