SFパノラマカード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
SFパノラマカードは、名古屋鉄道が発行する磁気記録式の乗車カード(ストアードフェアカード)。
ここでは、その前身と言える名鉄バスカードについても述べる。
目次 |
[編集] 概要
2003年3月27日に名古屋市営地下鉄上飯田線と相互直通運転を開始した小牧線に導入され、駅集中管理システムと共に2007年度末までに全線への普及を目指して整備中である。
名鉄をはじめ、リニモと名鉄バスの2社でも同じく「SFパノラマカード」として発売している。
名古屋鉄道の他に名鉄バス、名古屋市交通局、名古屋臨海高速鉄道、愛知高速交通で共通使用が可能なストアードフェアシステム「トランパス」に対応している。
[編集] カードの種類
1,000円券(利用額1,000円)・2,000円券(同2,200円)・3,000円券(同3,300円)・5,000円券(同5,600円)の4種類がある。
[編集] 発売場所
トランパス導入済駅の自動券売機か窓口で購入する事ができる。無人駅でも購入する事ができるが、逆に未導入駅では主要駅であっても買う事はできない。
[編集] 導入線区
2006年12月16日現在利用可能なのは以下の線区・駅である(日付はシステム導入日)。
- 名古屋本線(豊橋駅~黒田駅間、笠松駅~名鉄岐阜駅間の各駅)
- 津島線(須ヶ口駅~津島駅間)・尾西線(津島駅~佐屋駅間):2005年7月14日
- 三河線(猿投駅~知立駅~碧南駅間)
- 豊田線(梅坪駅~赤池駅間):2003年10月1日
- 常滑線(神宮前駅~常滑駅間)・築港線(大江駅~東名古屋港駅間):2005年1月15日。但し、築港線については大江駅の同線乗り換え改札口を通れば取り扱いとしては東名古屋港駅での乗降という扱いになる(同駅に改札口はない)。
- 空港線(常滑駅~中部国際空港駅間):2005年1月29日
- 犬山線(東枇杷島駅~新鵜沼駅間):2004年2月15日
- 小牧線(上飯田駅~犬山駅間):2003年3月27日
- 豊川線(国府駅~豊川稲荷駅間(諏訪町駅は除く)):2005年12月14日
- 河和線(太田川駅~高横須賀駅間・巽ヶ丘駅・阿久比駅・住吉町駅~知多半田駅間・青山駅・知多武豊駅・河和駅):2006年7月14日
- 各務原線(名鉄岐阜駅~新那加駅間)・瀬戸線(栄町駅~尾張瀬戸駅間):2006年12月16日
- 名鉄バス各路線(高速バス(但し名古屋・豊田線、名古屋・高針線、名古屋・桃花台線は使用可)・空港特急バス・コミュニティ路線などを除く):2003年3月27日
上記の路線の他、下記の「トランパス」導入各社局でも利用できる。
なお、ユリカが使用できる名古屋ガイドウェイバス志段味線はトランパス未加盟のため、SFパノラマカードは使用不可能である(名鉄バスカードは使用可)。
[編集] 今後の導入予定線区
- 2006年度
- 2007年度
豊川線の諏訪町駅は2005年度に導入される予定だったが、2006年度に延期して導入する事になった。また、モンキーパークモノレール線には当面導入されない。
[編集] 名鉄バスカード
名鉄バスのバスカードとして導入した。基本的に名鉄バスのみのバスカードだが、当初から#共通乗車制度があり、現在も存在する。
[編集] カードの種類
当初は普通バスカードが1,000円券(利用額1,050円)・2,000円券(同2,200円)・3,000円券(同3,300円)・5,000円券(同5,750円)の4種類、昼間割引バスカードが1,000円券(利用額1,150円)・2,000円券(同2,600円)・3,000円券(同3,950円)・5,000円券(同6,750円)の4種類でそれぞれ発売していた。なお現在も岐阜バスではこの金額でバスカードを発売している。
その後、トランパス導入時に普通バスカードの1,000円券と2,000円券が一部を除き発売終了となり、SFパノラマカードに移行している。また、昼間割引バスカードは2,000円券(利用額2,800円)の1種類のみの発売となっている。
[編集] 共通乗車制度
当初から名古屋市交通局の基幹バスに乗車可能であった。またその後、岐阜バス、岐阜市営バス、ゆとりーとラインにも乗車可能になった。
基幹バスでの共通乗車範囲は、名鉄バスが本地ヶ原線名鉄バスセンター~三軒家間、名古屋市バスが基幹2号系統、名古屋駅・栄~引山・猪高車庫間で名鉄バスが併走しない自由ヶ丘方面へも乗車可能であった。
なお、名鉄バス全体でのバスカード導入以前から、基幹バスに限りSFパノラマカードの前身であるパノラマカード、パノラマプラスカードとユリカ・リリーカードが共通利用可能であった。
その後、トランパス導入時に共通乗車は一旦すべて廃止され、名古屋市交通局担当の基幹バスでは従来の名鉄バスカードの利用が停止された。なお、当然ながら、名鉄バス担当の基幹バスでは、今まで通り名鉄バスカードは使用できる。
岐阜バスや岐阜市営バスとの共通乗車は、岐阜地区でバスカード導入時に従来から存在した共通回数券を置き換える形で導入された。名鉄バスカードは岐阜バス・岐阜市営バス共にバスカードが使える全線で使用可能であったが、岐阜バス及び岐阜市営バスが発行したバスカードは、愛知県内の名鉄バスでは使えず、岐阜地区の名鉄バスのみ使用可能であった。
名鉄バスの岐阜地区撤退後も名鉄バスカードは岐阜バスで使用可能である。また岐阜市営バスでは最終日まで使用できた。
ゆとりーとラインに於いては開業時から名鉄バスカードが使用できた。なお、名古屋ガイドウェイバス発行のバスカードは、ゆとりーとライン以外では名古屋市営バスを含め使用できない。
[編集] 昼間割引バスカード
名鉄バスカードでは従来、1,000円券(利用額1,150円)・2,000円券(同2,600円)・3,000円券(同3,950円)・5,000円券(同6,750円)の4種類の昼間割引バスカードが発売されていた。トランパス導入時に、名古屋市交通局発行の昼間割引バスカードであるユリカ2800との共通利用制度が始まり、これら4種類のバスカードの発行を停止し、名古屋市交通局と金額を揃えた2,000円券(利用額2,800円)の1種類のみに統一した。
従来の昼間割引バスカードを置き換える形になったため、名鉄バス・名古屋市営バス全線の他、岐阜バス、岐阜市営バス(岐阜バス移管まで)、ゆとりーとラインにても使用可能となった。名古屋市交通局発行の昼間割引バスカードには子供用のユリカ1400が発売されており、名鉄バス全線で使用可能だが、名鉄バスからは同種のカードは発売されていない。同時に、名古屋市交通局発行のこども特割ユリカ(ユリカ1100)も名鉄バスで利用可能となっている(ユリカ1100は地下鉄は使用可能だが、名鉄電車は使用できない。)。
なお、名古屋市交通局発行の昼間割引バスカードでは、名鉄バス全線とゆとりーとライン(従来から使用可)では使用可能だが、岐阜バスでは使用できない。また地下鉄共通のユリカと同じく、トランパス導入以前に発行されたユリカ2800・1400でも、名鉄バスへの乗車が可能である。
[編集] 外部リンク
- SFパノラマカード(名古屋鉄道公式HP)