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RAID - Wikipedia

RAID

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

RAIDRedundant Arrays of Inexpensive Disksレイド)とは、ディスクアレイの代表的な実装形態で、主に信頼性の向上をねらって用いられるものである。

ハードディスクはその構造上、年月とともに故障する確率が上がるほか、様々な原因で突発的に故障することがある。貴重なデータを失うリスクが常にあり、それを回避する方策としてRAIDと、バックアップが主に用いられる。

RAIDは、大容量データの高速処理や耐障害性の向上を必須要件とする大規模なサーバワークステーションに用いられていたが、近年、小規模サーバやパソコンにも普及しつつある。また、汎用的なサーバやパソコン以外の、特定目的に製造されたコンピュータ機器にも用いられる。

本記事において、装置という語句を用いるが、これはRAIDが取り付けられる機器(つまり、サーバ・ワークステーション・パソコン・その他の機器)の総称を意味する。

目次

[編集] 概要

1988年カリフォルニア大学バークリー校David A. Patterson, Garth A. Gibson, Randy H. Katzによる論文「A Case for Redundant Arrays of Inexpensive Disks (RAID)」に於いて提唱された。これはSIGMOD Conference 1988: pp 109-116 で発表された。

この論文は、安価で低容量、価格相応の信頼性のハードディスク(Inexpensive Disk)を用い、大容量で信頼性の高いストレージ(補助記憶装置)をいかに構築すべきかを提案したものである。論文にはハードディスクの構成によって、RAID 0からRAID 5までの6種類を定義している。この論文がディスクアレイ業界を生み出したといっても過言ではない。

はじめに定義された6種類のうち、RAID 2はほとんど利用されず、RAID 3、RAID 4もRAID全体の中では少数派である。今日ではRAID 0、RAID 1、RAID 5と、これら3方式の組み合わせが用いられている。さらにRAID 5を拡張したRAID 6が一層強力な耐障害性が必要な場面で利用されている。

導入を検討するユーザにとっては、信頼性速度予算(ハードディスクの利用効率も含む)の内どれを重視するかを考え、実情にあわせた導入方法を選択することができる。3つを見事に満たすのは難しいが、2つを満たす現実的な方法は充分にある。

一般のパソコンユーザや小規模の事業所では、初期投資や設置条件の負担が小さいRAID 1方式をはじめに採用し、その後必要に応じてRAID 0を加えたり、RAID 5にアップグレードするのが一般的である。 サーバの製品群には、あらかじめRAIDを構成している品が増えてきている。このような製品は購入時点でRAIDがすぐに使えるため現場のシステム管理者にとっては労力の軽減につながっている。

RAIDは、2000年代に入ってからは下記の要因などが相乗的に働き、一般のパソコンユーザへの普及も進みつつある。あらかじめRAID用のインターフェイスと制御チップを持つマザーボードも市販されている。同様に、バルク品扱いのRAIDコントローラカードが3000円以内(2005年7月現在)で販売されている。このような製品を気軽に用いることのできる、自作パソコンユーザなど、ある程度ハードウェアに親しんでいるものにとってRAIDは身近な存在となった。

[編集] RAIDが一般ユーザに普及してきた要因

  • ハードディスクの低価格化および大容量化
  • ハードディスクの偶発的なクラッシュにより「金で買えない」情報の喪失経験
  • ハードディスクがバックアップ媒体に比べて極度に大容量化したため、バックアップ作業の著しい非効率化
  • RAIDボードを中心とする関連製品の供給増加および低価格化
  • 設定が自動化が進んだ等から簡単になり、普段の操作方法が変わらないこと
  • RAIDが設けられている勤務先でRAIDを知り、家庭への導入を試してみること
  • RAID機能やドライバを標準装備したマザーボードが多く出回るようになってきたこと

[編集] バックアップとRAIDの比較

おおよそ、バックアップはRAIDの代替とはならず、またRAIDもバックアップの代替とはならない。即ち、重要なデータの保全には、両者を組み合わせて利用する事が不可欠である。

[編集] バックアップの場合

昨今のハードディスク容量の飛躍的な増大に対して、しばしばバックアップ媒体の容量が追いつかない現象が発生しているなど、複数の媒体に分割して記録しなければならない場合もある(ただ、メインに使用しているHDDから、同容量程度の補助的に使用するHDDに直接バックアップを取る方法も、バックアップ時間等も短いなど有効ではある。すなわち、補助的なHDDはバックアップ専用に使用する)。また、通常は定期的に実行するため、直前のバックアップ以降に発生した障害に対しては対応できない。

大容量の磁気テープ装置(ストリーマー等とも呼ばれる。DAT (DDS) 等も含まれる。)や、各種メディアの出し入れから記録作業まで一貫して自動化されたバックアップ機器も発売されているが、これらは相当高価なため個人や小規模事業者にとっては手が届かない。スケジュール管理機能を持たないような低価格な機器を用いたり、またはバックアップの自動化をしていない場合など、うっかりしてまたは面倒なためにバックアップをし忘れがちである。また、バックアップを記録する間隔が長くなって、バックアップの価値が下がることも問題となる。

バックアップ媒体の保管が不完全だと悪意ある者に盗まれ、情報が漏洩するリスクがある。

バックアップの利点は、ファイルを間違って削除したとか、内容を壊してしまったというトラブルに対処できることである。バックアップ媒体から必要なファイルを取り出して、トラブル発生前に近い状態に戻すことができる。RAID自体の機能では不可能である。(装置のファイルシステムやアプリケーションの機能で、ファイルを遡って復元できるようなものはあるが、これはRAIDと無関係である)

[編集] RAIDの場合

RAIDは、データを複数のハードディスクに分散し冗長性を持たせて記録することでハードディスクの信頼性の低さをカバーしている。

RAIDは一度導入してしまえば、それ以降の利用については特に何も意識しなくて良い。全ての処理は自動的に行われ、普段の作業に対しても特別な変更や計画も不要である。但し、全ての処理が自動的に行われるため、例えば誤ってファイルを削除してしまったというような人為的なミスやプログラムの暴走、ファイルを破壊するウィルスから保護することはできない。仮にRAID(後述のRAID 0を除く)を構成するハードディスクのうち1台が故障したとしても、あわてなくてよい。そのまま作業は継続できるので、落ち着いて代替品の手配をすればよい。

RAIDの構成によっては、装置を稼働させたまま故障したハードディスクを速やかに取り外して代わりのハードディスクに交換することも可能である。これを「ホットスワップ」と呼ぶ。サーバ用途など、24時間連続稼働が求められる装置ではホットスワップが実質的に標準装備となっている。そのような装置でなくても、ホットスワップは便利なので利用するケースが多い。

[編集] RAIDの方式

RAIDレベルを実装する方法としては、ハードウェアで実現する方法(ハードウェア方式)とソフトウェアで実現する方法(ソフトウェア方式)がある。

[編集] ハードウェア方式

ハードウェア方式は、RAIDコントローラカードを使用するものとディスクアレイユニットを用いる2方式が存在する。

[編集] RAIDコントローラカード

シリアルATA RAIDカード
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シリアルATA RAIDカード

この方式は、RAIDコントローラと呼ばれるカードを装置に取り付け、パリティ演算とディスクの管理を任せるものである。一部のマザーボードにはRAIDコントローラをあらかじめ実装している製品があり、その場合はRAIDコントローラカードを購入しなくてよい。

CPUがわずかな指示を送るだけで具体的な処理はすべてRAIDコントローラが行うため、CPUの負荷が低減される。しかし、コントローラ毎に制御方法が異なるため、OS側でRAIDコントローラカードへの対応が必要で、RAIDコントローラカードに付属しているドライバをインストールしなければならない。この作業は難しくなく、その他の周辺機器のドライバのインストールができるユーザなら心配ない。

ある程度高級なRAIDコントローラカードであれば、ホットスペア(ドライブが故障したとき直ちにあらかじめ用意されていた予備ドライブに切り替える機能)には対応しているが、ホットスワップ(故障ドライブをシステム稼働中に交換できる機能)にはさらに別のハードウェアが必要な場合が多い。

低価格品も多く販売されているので、個人や小規模事業者にとって利用しやすい。また、CPUの能力が低い場合や、様々な作業が入れ替わり立ち替わり発生する個人用のパソコンには最適である。筐体を開けることに慣れているユーザにとっては最もコストパフォーマンスに優れる方式といえる。しかし、低価格を売り物にしたRAIDコントローラカードや、マザーボードに備えられたRAIDコントローラの場合、RAIDの制御を装置のCPUと分担して行う仕様の製品がある。これは純粋なハードウェアRAIDとソフトウェアRAIDとの中間に位置する存在で、純粋なハードウェアRAIDと比べると性能が劣り、特定のOSへの依存性がある。

難点は、筐体を開けてRAIDコントローラカードを取付け、ハードディスクの信号ケーブルをRAIDコントローラカードにつなぎ直す作業が発生することで、筐体を開けることに抵抗のあるユーザにとって障壁となっていることである。また、コンパクトなデスクトップ型ではハードディスクを増設するスペースがなく、この方法は使えない。同じ理由で、ノート型パソコンでも使えない。

近年、チップセットにRAID0/1/0+1コントローラ機能を集積したサーバー向けチップセットが広く普及している。このハードウエアはパリティ演算などは行わない。基本的な構造はMUX(マルチプレクサ)/DEMUX(デマルチプレクサ)で構成されており、CPUが発行したディスクI/O操作を複数のハードディスクへのディスクI/Oに分散・またディスクからの読み出しの多重化を行う。信頼性はもとよりディスクI/O速度を高速化する総合アクセラレータ的要素が強い。

[編集] ディスクアレイユニット

コンピュータやOS側からは単なるSCSIファイバーチャネルのドライブとして見えるため、特別なドライバが必要なく、CPUへの負荷が全くない。更に、ホットスワップホットスペアはもとよりオートリカバリ機能を備えているため、運用コストをも低減することが出来る。ディスクアレイユニット内のハードディスクが故障した場合は、シリアルポートイーサネットを通じて状態を監視ソフトに通知する機能が備わっている。また、ディスクアレイユニットの中にはデファレンシャルSCSIを使い、2台のサーバーで1台のディスクアレイユニットを共有出来る物もある。

ディスクアレイユニットを接続したい装置にSCSIやファイバーチャネルなどの外部接続インタフェースがすでにあれば装置の筐体をいちいち開けることもなく、ケーブルをつなぐだけで使えるようになる。したがってスピーディな導入ができるほか、装置の電源を使わず独自に給電するため、電力面での問題が発生しない。この点を活かし、多数のハードディスクを内蔵したディスクアレイユニットが人気を集めている。

ディスクアレイユニットは、インターフェイスさえ適合すれば装置の種類によらず利用可能である。コンパクトなデスクトップパソコンや、ノートパソコンでもSCSIカードを取り付ければ使える。

ディスクアレイユニットの最大の難点は、個人がすんなり購入できる価格帯の製品があまり出回っていないことである(2005年7月現在)。要因はマーケティングの方向がハイエンドユーザに向いていることだと推測される。

[編集] ソフトウェア方式

ソフトウェア方式は、OS自身が普通のドライブ コントローラ (IDE, SCSI, FC など) を通して複数台のディスクを管理する。この方式はハードウェア方式と比較し、CPUへの負荷が高いが、特別なハードウェアを購入する必要がないという利点がある。したがって初期の導入に向いている。

また、あらかじめ2台以上のハードディスクを内蔵した装置を持っているならば、いちいち装置の筐体を開けRAIDコントローラカードを取り付け既存のハードディスクの信号ケーブルの接続を変更するといった手間が全く不要となる。したがって、筐体を開けることに抵抗を感じるユーザに対しては、この方法が(あらかじめ2台以上のハードディスクが内蔵されていれば)推奨される。

パリティを用いるRAID (2,3,4,)5の場合、パリティの演算はCPUが担当する。最近の高速なCPUによるパリティ演算能力はハードウェアRAIDコントローラカードのそれを軽く上回るため、わざわざRAIDコントローラカードの力を借りなくても充分役に立つことが期待できる。ただし、CPUはパリティ演算ばかりに専念できないため、その装置内で多数のプロセスが稼働しCPUの力を多く割いている状況ではパリティの生成能力が減少し、速度面での不満が発生する。

ファイルサーバーやネットワークストレージとしてCPUがディスクI/Oに専念して良い用途ではソフトウエア方式は最良の選択である。ハードウエアによる方式では、RAID最大の弱点「コントローラ」が故障・異常動作した時に何も担保されない(コントローラを冗長構成すれば幾らかは良くなるが、全体としてのMTBFは低下する)。ソフトウエア方式ではハードディスクドライブを丸ごと別のコンピュータに移植すればサービスを再開できる。その時に使うハードディスクドライブ以外のハードウエアは互換性があれば何を使っても良いし、壊れた複数の機材を寄せ集めて作ったコンピュータで代用する事も出来る(いわゆるニコイチ。手法としてはあまり歓迎されないが実際の運用現場ではまったく珍しくない運用方法である)。

まずはソフトウェア方式でRAIDを組んでみて、実際に使って速度面での不満が出てきたらハードウェア方式に移行するという運用法を採るのがコストパフォーマンスに優れた方法である。RAIDの隠された利点は、様々な方式を各自の環境や予算に応じて選択できることなので、このように実際に使ってみて別の方式に移行するというプランも自在に組める。

[編集] RAIDレベル

RAID 0からRAID 6まで7種類のうち、実際に利用されるのはRAID 0、RAID 1、RAID 4、RAID 5、RAID 6で、安価なインターフェースボードではRAID 0とRAID 1しか利用できない。

サーバ用途としては、データの保全性を重視するためRAID 1またはRAID 5が主に利用されている。サーバ台数の限られた環境で、一台のサーバにかかる負担が高い場合はこれらにRAID 0を組み込んで高速化をねらうケースもある。(もちろんサーバ自体を増設して、一台あたりの負担を軽減することも検討すべきであり、負荷の度合い・設置場所の都合・予算などを多角的に検討する必要がある。単にRAID 0をかぶせて高速化することだけに過度の期待を寄せるべきではない) RAIDの方式によらず、サーバ用途の場合はトラブル発生時に速やかなハードディスク交換を実施できる態勢を採るのが重要であり、ホットスワップ対応の製品を用いる。

また、ある種のアプリケーションは、制御情報はRAID 1またはRAID 5のファイルシステムに保存し、マルチメディアデータはRAID 0に保存するとともにテープや光メディアにバックアップしている。

各RAIDレベルを組み合わせて信頼性と速度を両立させることができる。ただしハードディスクの必要台数が増えるため、特にRAIDコントローラカードを用いて装置内部にハードディスクを取り付けている場合、電源がハードディスク台数分の負担に耐えられるか注意すべきである。

  • RAID 1 + RAID 0 : 信頼性と高速性の両立。RAID 10と表記されることもある。(最低4台)
  • RAID 0 + RAID 1 : 高速性と信頼性の両立。RAID 0+1と表記されることもある。(最低4台)
  • RAID 5 + RAID 0 : 高速なRAID 5 (最低6台)
  • RAID 0 + RAID 5 : 信頼性の高いRAID 0 (最低6台)

[編集] RAID 0: 耐故障性の無いディスクアレイ (ストライピング)

RAID 0
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RAID 0

複数台のハードディスクに、データを分散して読み書きし高速化したもの。別名「ストライピング」 冗長性がなく耐故障性を持たないため、RAIDには含まれないとされ、RAID 0と呼ばれる。RAID 0の実装には最低2ドライブが必要である。

データはブロック単位に分解され、連続するブロックがそれぞれ別々のディスクドライブに書かれる。他のドライブが回転待ちの間に別のドライブのデータを転送できることや、I/O負荷が複数のチャンネルやドライブに分散されることなどが相まって、シーケンシャル (順次) 読み書きの性能は単体ドライブと比較して非常に改善される。

最大の性能を得られるのは、各1ドライブのみ接続した複数コントローラ上でデータがストライプされたときである。 シリアルATAIEEE1394PCI Expressなど、新しく高速なシステムがあればより理想的な性能を求めることができる。逆に、転送速度の低い旧型パソコンをサーバとして扱っている場合では、RAID 0の良さを得ることができない。

耐故障性を持たないため、「真の」RAIDではない。1台のドライブが故障しただけでアレイ内の全データが失われてしまうため、信頼性は単体ドライブと比べて、ドライブ単体で使用した場合の数分の1でしかない。 例えば、ある条件で一定期間使用した場合における故障率が1%だったとした場合、1台ならば故障率は1%だが、2台でRAID 0を構成した場合は約2%(0.99*0.99=0.9801)となり故障率は約2倍に上昇する。

RAIDRRedundantすなわち冗長性であり、RAID 0は冗長性がないのでこの語句の定義に反している。よって場合によってはRAID 0と呼ばず、機能の名称である「ストライピング」と呼んだり、Rを省く表現として単に「ディスクアレイ」と呼ぶこともある。実際の会話や記述では、RAID 0という表現で全く問題はない。RAID 0が冗長性を持たず故障に弱いという知識さえ持っていれば混乱することはない。

長所

  • 構成ドライブの全ての容量が利用可能。
  • パリティ計算によるオーバーヘッドは生じない。
  • 非常にシンプルな設計で実装も簡単である。
  • 構成ドライブ数に応じてリニアなI/O性能向上が期待できる。

短所

  • 冗長性が全くない為、ミッションクリティカルな環境での使用に適さない。
  • リニアなI/O性能向上を吸収できるだけの帯域を持ったバスアーキテクチャが必要となる。

[編集] RAID 0は無能か?

少しRAIDを知った者はRAID 0の短所に気づき、RAID 0を用いることを避ける傾向にある。確かに、ディスク台数2台の最小構成でさえ信頼度は1/2、3台で組めば1/3と、小さな構成であっても目を背けたくなるくらい信頼性が低下する。

しかし2003年ころを境にハードディスク自体の信頼性が著しく改善しつつあり、RAID 0を一方的に危険視するのはやや漠然としたものといえる。 たとえば自分で作成した文書やデジタル映像など、壊れると二度と取り戻すことのできないものはRAID 0の中に保存するのは絶対に避けるべきだ。しかし若干の手間がかかるとしても、再度インストールすれば何とかなるOSそのものやアプリケーションについてはRAID 0の良さに着目すれば利用価値を感じることが可能だ。

RAID 0=危険、RAID 1以上=安全 と単純にとらえるのではなく適材適所で各方式を織り交ぜて採用すれば信頼性も、速度向上に伴う快適性も両立させることが期待できる。個人ユーザでも、ファイルサーバなどを設置している企業ユーザでも、(最終的にRAID 0を採用するかどうかは別として)RAID 0の効果を推定してみることで、ボトルネックの発見など、パフォーマンスに関する何らかのヒントが得られるだろう。

[編集] RAID 1: 二重化 (ミラーリング)

RAID 1
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RAID 1

複数台のハードディスクに、同時に同じ内容を書き込む。別名「ミラーリング」 RAID 1は最もシンプルなRAIDである。RAID 1の実装には最低2ドライブが必要である。

一台が故障した際に、もう一方も同時に故障する可能性は低く、システムは稼動し続けることが出来る。ただ、複数台に同じデータを持っているので、扱えるデータ容量としてはアレイを構成するハードディスク容量の半分以下となる。

RAID 1ではハードディスク台数が増えれば増えるほどハードディスクの利用効率が悪くなるため、増設する場合はハードディスクの利用効率に優れるRAID 5に移行するのがよい。

理論的にはミラーセットごとに一度に1つの書き込み、あるいは2つの読み込みが可能であるため、読み出し速度は気の利いた実装の場合、単体ディスクの2倍、書き込み速度は単体ディスクと同等となる。しかし、常に性能を重視した実装が行われている訳ではなく、Windows NTに実装されているソフトウェアRAID 1では読み込み、書き込み共に1つで、読み込みは常に一方のディスクからのみ行われる。なお、Windows Server 2003は低負荷時には片方から、高負荷時には負荷分散を行う。

短所の項目にある、同一ロットのハードディスクを用いる際の心配な点を解消するには、同容量で性能的に近似している別のハードディスクを用いればよい。

本来の使い方ではないが、RAID 1のミラーリングを応用してハードディスクの複製を行うことができる。 年が進むにつれ、取り扱うデータのファイルサイズが増大している。業務内容によっては(大容量とうたわれている)DVD系メディアでのデータ授受ですら枚数が多くなって煩雑になる傾向がある。100GBを超えるようなデータをDVD系メディアでやりとりするのは金銭的にも・時間的にも非効率で余計な事故に遭遇する危険性もある。

DVD系メディアの代わりにハードディスクを受け渡し用のメディアとして扱い、元データの入っているドライブと配布用のドライブをRAIDコントローラに接続し、ミラーセットを構築すれば短時間でデータの複製が完了する。 250GBを超える大容量のハードディスクすら、バルク品の店頭価格で1万円を切るように(2006年7月現在)なり、このような用途に使うことも楽になっている。

長所

  • ミラーセットの各ディスクは完全な情報を有しているので、RAIDハードウェア/ソフトウェアなしでも使用できる。
  • 障害発生時でも単体ディスクより性能が低下しない。
  • データが100%冗長なので、ディスク故障時の再構築時には単純なコピーを行うだけで良いため、復旧が速い。
  • 最低2台のハードディスクで構成できるため、サイズの小さな筐体でも内蔵できる可能性が高い。
  • 原理が単純なため、知識の少ないユーザに対して訴求しやすく導入への障壁が低い。

短所

  • 構成ディスク容量に対するデータ記録可能量が常に構成ディスク台数の逆数倍であるため効率が悪い。

[編集] 構築上の注意点

  • 違うドライブを用いてRAID 1を構築する場合、各ドライブの本当の容量について留意しなければならない。容量の呼称が同じであっても本当の容量が同じであるとは限らない。RAID 1の容量は、構成するドライブの中でもっとも小さな容量に決定され、余った部分は利用できなくなる。
  • 既存のシステムに新たなドライブを加えてRAID 1を構築する場合にはデータの複製の方向を十分に確かめることが必須である。複製の方向を新しいドライブから既存のドライブにしてしまうと、新しいドライブの内容(つまり空っぽ)が既存のドライブに向けて複製され、結果としてデータを全面的に失うことになる。特に、同一機種のドライブを用いた場合、操作画面での確認が難しくなるため、いっそうの注意が求められる。

[編集] RAID 1.5

マザーボードメーカーDFIが独自に開発したもので、通常、RAID 1の読み出しは、一つのドライブしかアクセスしておらず、もう片方は、完全なバックアップドライブである。その内部アルゴリズムを拡張し双方から、アクセスする事により、読み込み速度を上げるのがRAID 1.5である

[編集] RAID 2: ビット単位での専用誤り訂正符号ドライブ (ECC)

RAID 2の冗長化機構はハミング符号で、ストライプ単位は1ビットである。ハミングコードによるデータ修復が常に必要な程信頼性の低いHDDは存在しないので、RAID 2は実用性がなく、製品は市販されていない。

RAID 2の実装に必要なドライブ数は訂正可能ビット数により異なるため、一意に記述することは出来ない。

長所

  • ハミングコードを訂正符号として用いているため全RAIDレベルの中で最高の対障害性を持つ。

短所

  • ハミングコード計算コストが莫大である。
  • ディスクの使用効率が極めて悪い(1bitECCの場合、6台構成でRAID 1相当)。

[編集] RAID 3: ビット/バイト単位での専用パリティドライブ

RAID 3
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RAID 3

RAID 2の誤り訂正符号を排他的論理和によるパリティに変更し、演算コストを低減したものである。

複数(最低3台)のハードディスクを扱い、1台を誤り訂正符号に割り当て、残りの複数台にデータを記録する。

RAID 3はサーバー機器のディスクアレイとして過去には利用されたが、RAID 5が出荷されると採って代わられた。RAID 3に対応した機器をこれから手に入れることは不可能と考えてよい。ビデオ編集機器においては、アクセスの殆どがシーケンシャルアクセスである関係で、RAID 5との性能差が生じないため、現在もRAID 3が用いられている場合があるが、パソコンやサーバでRAID 3を積極的に用いる理由は見あたらない。

長所

  • パリティを訂正符号として用いているためRAID 2に比較して計算コストが低い。
  • 構成ドライブ数-1個の容量が確保できるため、ディスク容量の無駄を最小限に押さえられる。

短所

  • ビット/バイト単位でアクセスを行うためI/Oの効率が悪い。
  • パリティドライブが書き込み処理時のボトルネックとなる。
  • 製品が出回っていない。

[編集] RAID 4: ブロック単位での専用パリティドライブ

RAID 4
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RAID 4

RAID 3のI/O単位をブロックに拡大し、I/O効率の改善を計ったもの。 RAID 4を実装するには最低3ドライブが必要。RAID 5も3ドライブで実装できるため、性能面で劣るRAID 4は徐々に廃れつつある。

長所

  • アクセス単位がブロックになっているため、RAID 3より高速なI/Oが望める。
  • 構成ドライブ数-1個の容量が確保できるため、ディスク容量の無駄を最小限に押さえられる。

短所

  • パリティドライブは書き込み処理時のボトルネックになり得る。(これに対する解がRAID5)
  • 安価な製品が出回っていない。

[編集] RAID 5:ブロック単位でのパリティ分散記録

RAID 5
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RAID 5

RAID 5の冗長化機構はパリティで、ストライプ単位は任意サイズの1ブロックである。複数のハードディスクに誤り訂正符号データと共に分散させて記録することで、RAID 3、RAID 4のボトルネックを回避している。

RAID 5を実装するには最低3ドライブが必要。RAID 1に比べてハードディスクの利用効率が高まるので、RAID 1をすでに利用していてハードディスクを増設する場合は、RAID 5に移行することが推奨される。

RAID 1から移行するユーザに加え、初めからRAID 5を組むユーザが多く、RAID 5は各種RAIDの「主役」といえる。もしRAID 5で速度面の不満が出るようなら、使っている台数と同数のハードディスクを追加してRAID 0と組みあわせるか、サーバを増設し負荷を分散させることを検討するとよい。

[編集] ドライブ3台で構築されたRAID 5の挙動

  • 記録 : データを3分割し、DISK1、DISK2、DISK3に記録する。
    • 分割したDISK1とDISK2のデータに対してXOR(排他的論理和)演算を行ってパリティを生成する。これをDISK3に格納する。
    • 分割したDISK2とDISK3のデータにもXORを行い、パリティをDISK1に格納する。
    • 分割したDISK3とDISK1のデータにもXORを行い、パリティをDISK2に格納する。
  • 読み出し : DISK1 DISK2 DISK3から同時に読み出す。
  • DISK1 障害発生 : DISK2と、DISK3のパリティにXORを行い、DISK1のデータを復元する。
  • DISK2 障害発生 : DISK3と、DISK1のパリティにXORを行い、DISK2のデータを復元する。
  • DISK3 障害発生 : DISK1と、DISK2のパリティにXORを行い、DISK3のデータを復元する。

なお上記のように、データの3分割処理は、通常はデータをブロック単位で分割することによって行われる。

長所

  • 構成ドライブ数-1個の容量が確保できるため、ディスク容量の無駄を最小限に押さえられる。
  • 誤り訂正符号に排他的論理和を使用しているため、RAID 2のハミングコードと比較して演算コストが非常に低い。
  • 訂正符号を複数のドライブに分散しているため、RAID 3やRAID 4のようなパリティドライブがボトルネックとならない。

短所

  • 構造上、読み出しは高速であるが書き込みは低速である。
  • 障害発生時、アレイへのアクセス毎にパリティからデータを復元するため動作が非常に遅くなる。
  • RAID 5を構成しているドライブの内2つ以上が同時に故障すると回復できない。
  • 小規模な環境に限定した場合、初期投資が高く感じられる。

[編集] RAID 6:ブロック単位・複数パリティ分散記録

RAID 6
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RAID 6

RAID 5を元に拡張した方式で、もう一つ別のパリティを記録する。RAID 5では、RAIDグループを構成する1台のドライブに障害が発生した場合、上記に述べたように、パリティデータからデータを復元可能である。通常、1台のドライブに障害が発生した場合、RAIDの制御コントローラがスペアディスクに障害が発生したドライブのデータを復元する。しかしながら、このスペアディスクに障害ドライブに対応するデータを復元する処理は、通常、サーバとの応答と並行して行われるため、障害ドライブのデータを復元するのに時間を要する。 そこで、さらに、パリティデータを2重に作成することで、2重障害に対応することができる。つまり、同時に2台のドライブが故障してもデータを失うことなく回復できる。RAID 5より高い耐故障性を求める際に、この方式を採用する。

ハードディスクの単価が著しく低下している今日の状況を考えると、RAID 5からRAID 6へアップグレードするユーザの増加が予想される。わずか1台の追加で、さらに強固な信頼性を得られるなら投資効果の面で望ましい。

したがって、現在RAID 1のユーザはRAID 5へ、現在RAID 5のユーザはRAID 6へというステップアップの図式が考えられる。

RAID 6の実装には最低4台のハードディスクが必要。

長所

  • 圧倒的な信頼性を持つ。
  • 長期的に見ると運用コストはRAID 5と大差ない。

短所

  • ハイエンド向け製品しか出回っていない。
  • 初期投資が大きい。
  • 二重にパリティを生成するためRAID 5よりも書き込み速度が低下する

[編集] JBOD

JBODは"Just a Bunch Of Disks(ただのディスクの束)"の略でRAIDコントローラカードの機能として実装されている製品がある。これは「スパニング」と表記される場合もあり、全く同義である。

RAID 1~6と異なり、冗長性が無い。

詳細はJBODの記事を参照されたい。

[編集] Matrix RAID

Intelが開発し、ICH6シリーズ以降に搭載・サポートされた独自のRAIDシステム。

Intelによると「2つのボリュームを単一アレイ上に構成する技術」であり、具体的には2~4台のハードディスクから構成されたアレイ内にRAID 0とRAID 1等を同居させることを可能にする。

詳しくはIntelによる公式の解説を参照。

[編集] 推奨アプリケーション

RAID 0: ストライピング

  • 画像・映像制作(RAID 1または5を前段もしくは後段に組んで信頼性を補うこともある)
  • プリプレス アプリケーション
  • データ喪失のリスク増大が受容される現場における持続的な高速読み書きが必要なアプリケーション
  • ディスクアクセス速度の影響を受けやすいベンチマーク
  • ゲーム(特に大がかりなもの)
  • アプリケーションが求める、データ作業領域・一時ファイル作成領域
  • DNSサーバ、Proxyサーバ
  • 物理学(大型加速器の検出器・毎秒数10GBのデータ出力の受け皿とする)
  • その他、使い捨て要素の高くかつ高速読み出しを必要とするデータの受け皿

RAID 1: ミラーリング

  • 企業事務(経理・給与・人事・各種文書作成)
  • その他、最大限の耐障害性を必要とするデータの受け皿

RAID 3:

  • 信頼性を要するビデオ制作・編集

RAID 5:

  • サーバ用途全般
  • 金融
  • 流通(在庫管理やPOS
  • 行政事務
  • 24時間ノンストップ運用が前提の用途
  • 音楽・映像制作業務(RAID 0を前段もしくは後段に組んで高速化することもある)

RAID 6:

  • RAID 5の推奨アプリケーション全て
  • 科学技術計算

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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