Gnutella
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Gnutella(グヌーテラ)はP2Pプロトコルおよびファイル共有クライアント。
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[編集] 概要
ナップスター等のP2Pクライアントの場合は、中央サーバが存在し、ファイルのメタデータの管理や検索サービスを提供することにより、P2Pネットワークが機能している。それに対し、グヌーテラはサーバに依存せず、純粋にピア間の通信のみでファイルの送受信等の機能を実現している。
P2Pのしくみの分類中、このようなピア間の通信のみによって機能するものをピュアP2P、ナップスターのようにサーバの仲介を必要とするものを、ハイブリッドP2Pと呼んでいる。
その他には、KaZaA や Skypeに使われているスーパーノード型ハイブリッドP2Pがある。
[編集] 開発の経緯
2000年、AOL社の一部門であるNullsoftで、当時社員だった Justin Frankel と Tom Pepper の二人が、最初の Gnutella クライアントを開発した。
2000年3月14日、二人は Nullsoft のサーバー上にプログラムをダウンロードできる形でアップロードした。この出来事はスラッシュドットで告知されたため、その日の内に数千人がソフトをダウンロードした。ソースコードについては、後ほどGPLライセンスの元で提供する予定だった。
翌日、AOL は法的問題を理由にプログラムの提供を中止し、さらにNullsoft部門にプロジェクトを中止させた。しかしこの措置によっても、Gnutellaを止めることはできなかった。
数日後には、リバースエンジニアリングによってプロトコルは解析され、それを元にGnutella互換のオープンソースクローンが登場した。現在でも、様々なグループが Gnutella 互換クライアントの開発を続けている。