3次元映像
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3次元映像(さんじげんえいぞう)とは、何もない空間に立体的に映像を表示することである。
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[編集] 概要
コンピューターグラフィックの世界では、すでに3DのグラフィックはCADやアニメーションなどの製作に広く利用されているが、これを映像の分野にまで広げようとする試みである。古くはSF分野の小説や映画、アニメなどで未来の技術として登場し、どの方向から見ても、さもそこにその物体があるように見える技術である。映画「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」の冒頭でR2-D2がレイア姫を表示した方法と言えばわかりやすいかもしれない。
現在、一般的なのは人間の視野の差を利用して擬似的に立体表示に見せかける方法で、すでに一部映画等で利用され、メガネをかけて見る方法である。ただし、この方法だと一方向からしか立体的に見えない。
もし、技術が確立されると、それこそSF世界において登場するような、さまざまな分野において利用されることが期待される。
[編集] 擬似3次元
擬似的に映像を立体的に見せるには、いかに鑑賞者の両眼にそれぞれ異なる映像を映し出すかという事が重要であり、様々な手法が開発されている。
[編集] 偏光方式
左右の映像にそれぞれ縦横の偏光をかけて重ねて映写し、偏光フィルターの付いたメガネで分離する。球面スクリーンでは偏光がズレてしまうため映写できない。
[編集] アナグラフ方式
左右の映像をそれぞれ赤と青の光で重ねて映写し、赤と青のカラーフィルタの付いたメガネで分離する。モノクロ映像に限られる。
[編集] シャッター方式
電子式シャッターを備えたメガネを使い、映像に同期して左右のシャッターを高速で切り換えて異なる映像を投影する。メガネのコストがかかるのが難点。
[編集] HMD(ヘッドマウントディスプレイ)方式
メガネの左右に直接小型ディスプレイを仕込む方式。画質は落ちるのでゲーム向き。
[編集] 異方性ディスプレイ方式
見る角度によって表示映像の異なるディスプレイを使用する。メガネが不要だが大型設備には不向き。