魔法省
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魔法省(まほうしょう、Ministry of Magic)はJ・K・ローリング原作の『ハリー・ポッター』シリーズに登場する架空の機関。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 登場巻
会話中などでは第一巻からずっと登場している(映画でも登場済み)。舞台として出てくるのは第5巻から。
[編集] 概要
国内に魔法使いがいることを秘密にしておくのが主な仕事となっている。作品の中では公的機関として重要な役割を果たす。魔法省には大臣(魔法大臣)がいて、イギリスではコーネリウス・ファッジが勤めていたが、第6巻からはルーファス・スクリムジョールが勤めている。地上に出ていてはマグルに見つかってしまうのということで、ロンドンの地下にある。 各国にはそれぞれの国の魔法省があることが知られている。 前身は魔法使い評議会である。 議会が無く、裁判所も省の一機関であるため、権力分立はされておらず、しばしば恣意的な法令・判決が出ることもある。 アーサー・ウィーズリーが魔法省のマグル製品不正使用取締局に勤めており、息子のパーシー・ウィーズリーもホグワーツ卒業後国際魔法協力部に勤めていたが、その後の昇進で魔法大臣室に勤務先が変わった。 イギリスの魔法省は外来者用の入り口が赤い電話ボックスになっており、6,2,4,4,2をダイアルすると女性が用件を尋ねる。そして、用件を言うと電話のコインが出てくる所から、名前と用件がかかれたバッチが出てくる。そのバッチをつけると床が落ちて省に着く。魔法省は全部で8階あり、在勤の人以外は守衛室に行って杖を預けなければならない。エントランスホールには「魔法族の和の泉」があり、泉に投げ入れられたコインは全て聖マンゴ魔法疾患傷害病院に寄付される。 異なる部署同士の連絡には魔法のかかった紙飛行機を使っている。昔はふくろうを使っていたが、省が糞だらけになるのでやめたらしい。 魔法省は地下にあるにもかかわらず魔法によって自在に景色を変えられる窓が存在する。
[編集] 機構(推定)
- 魔法大臣室-魔法大臣の事務所。直接登場はしないが地下一階にあると考えられる。
- 魔法法執行部-魔法界の警察。魔法省の地下二階にある。部長アメリア・ボーンズ(ヴォルデモートと勇戦したが激戦の後死亡)。
- 魔法警察部隊-魔法界の一般的な警察。
- 闇祓い本部/闇祓い局-闇の魔法使いの逮捕。闇祓いはここに勤務している。第5巻まではルーファス・スクリムジョールがここの局長だった。
- 魔法不適正使用取締局-不適正な魔法を取り締まる。ハリーは「秘密の部屋」でここのマファルダ・ホップカークから公式警告状を受け取った。
- マグル製品不正使用取締局-魔法のかかったマグル製品を取り締まる。局員は、局長のアーサー・ウィーズリーとパーキンスという老人二人だけであったが、ウィーズリー局長が昇進したため現状は不明。
- 偽の防衛呪文ならびに保護器具の発見ならびに没収局-ヴォルデモートや死喰い人への恐怖につけ込んで売られている怪しげな物を没収、及び売人の逮捕。魔法省新大臣ルーファス・スクリムジョールが第6巻で新設。局長はアーサー・ウィーズリー。局員を11人ほど抱える。
- 実験的呪文委員会-新しい魔法を取り締まる。
- ウィゼンガモット最高裁事務局 - 魔法界の裁判所の事務全般を管轄
- 魔法生物規制管理部-魔法生物の管理・保護。地下四階にある。セドリック・ディゴリーの父エイモス・ディゴリーはここの職員だったが、セドリックの死のショックのため、辞職。
- 存在課-ヒト及びヒトたる存在(小鬼・鬼婆・吸血鬼など)を管轄
- 狼人間援助室-狼人間の生活援助
- 小鬼連絡室-小鬼関係を管轄か
- 屋敷しもべ妖精転勤室-屋敷しもべ妖精関係を管轄か。かなり退屈らしい
- 霊魂課-ゴーストを管轄
- 動物課-その他一般の魔法生物を管轄
- 狼人間登録室-狼人間を登録
- 狼人間捕獲部隊-狼人間の捕獲
- ドラゴンの研究および制御室-ドラゴンを管轄・研究か
- ケンタウルス担当室-ケンタウルス関係を管轄。ケンタウルスが使ったことはない
- 危険生物処理委員会-危険な生物の処刑
- 害虫相談室/害虫班 - 害を及ぼす虫の退治
- 害獣班 - 害を及ぼす獣の退治
- グール機動隊 - 魔法使いからマグルに渡った住居に棲みついたグールお化けの除去
- 存在課-ヒト及びヒトたる存在(小鬼・鬼婆・吸血鬼など)を管轄
- 魔法事故惨事部-魔法界・マグルの世界にまたがる大事故・大惨事を管轄。地下三階にある。コーネリウス・ファッジは昔ここの次官であった
- 忘却術士本部-マグルの都合の悪い情報を忘れさせる
- 魔法事故リセット部隊/魔法事故巻き戻し局-魔法による事故を消去する
- マグル対策口実委員会-事故の口実を作る
- 誤報室/誤報局 - 魔法界の事故が顕著過ぎる場合、マグルの首相に連絡を取ってマグルに対して納得のいく説明を作り上げる機関
- マグル連絡室
- 魔法運輸部-魔法使いの移動手段関係を管轄。地下六階にある。
- 箒規制管理課-箒類一般を管轄
- 移動キー局-移動キーの規制
- 姿現しテストセンター-姿現し術の試験を行う。ホグワーツでの試験、及び練習時には本センターよりスタッフが出向。
- 煙突ネットワーク庁/煙突飛行規制委員会/煙突ネットワーク管理室-煙突飛行を管理。エッジコム夫人が勤務
- 国際魔法協力部-国際的な魔法界の親善・外交を管轄。地下五階にある。部長はバーティ・クラウチ(第4巻で死亡)
- 国際魔法貿易基準機構 - 魔法の品の貿易を管轄
- 国際魔法法務局 - 国際的な規模での魔法に関する法律の管轄か
- 国際魔法使い連盟イギリス支部
- 魔法ゲーム・スポーツ部-魔法界のスポーツやゲームを管轄。地下七階にある。部長はルード・バグマン(失踪)
- 奇抜な特許庁-変わった製品の特許を管轄か
- 公式ゴブストーン・クラブ - ゴブストーンの公式団体
- イギリス・アイルランド・クィディッチ連盟本部 - クィディッチの本部
- 神秘部-時・死後の世界などを研究及び逆転時計と予言の管理。第5巻では激戦の舞台となった。地下九階にある。
- 無言者 - 神秘部の職員の俗称
- ウィゼンガモット法廷/魔法法律評議会-魔法界の裁判所。裁判長は主席魔法戦士であると考えられる(ダンブルドアが務めていたが、第6巻で死亡したため後任は未定)。第5巻ではウィゼンガモットがハリーの懲戒尋問を担当。尋問官として、魔法大臣コーネリウス・エドワルド・ファッジ、魔法大臣上級次官ドローレス・ジェーン・アンブリッジ、魔法法執行部長アメリア・スーザン・ボーンズが、法廷書記にパーシー・ウィーズリーが登場した。
系統不明
- 魔法ビル管理部-地下にある魔法省ビルの管理 窓の景色を変えるのもこの部の仕事
- 魔法試験局-「O.W.L.(ふくろう)」試験や「N.E.W.T(いもり)」試験を実施・監督。局長は親ダンブルドアのグリゼルダ・マーチバンクス。
- ホグワーツ高等尋問官-ホグワーツの教員を監察及び学校の統制。初代尋問官はアンブリッジ上級次官。第5巻終末時にホグワーツから追放される。第6巻では既に廃止。
- 尋問官親衛隊-尋問官の非公式な下部組織。尋問官の手先として校内を検察する。スリザリンの学生が隊員。アンブリッジ追放時に解体。
- 大臣顧問-マグルの首相(イギリス)との連絡役。新大臣のルーファス・スクリムジョールが多忙のため第6巻で新設。
[編集] 戦闘
第5巻にて神秘部内で「予言」をめぐってハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャー、ジニー・ウィーズリー、ネビル・ロングボトム、ルーナ・ラブグッドら一部のダンブルドア軍団メンバー及び不死鳥の騎士団のメンバーの半数と、ルシウス・マルフォイ率いる死喰い人らが乱闘。
[編集] 結果
本戦闘に参加した死喰い人はベラトリックス・レストレンジ以外全員捕らえられ、ハリー、ダンブルドア、ヴォルデモートを除く全員が何らかの負傷。シリウス・ブラックはベールの彼方に消え以来行方不明。死亡と推定される。
[編集] 被害・損害
(人的被害を除く)
- 「予言」…多数破壊
- 「逆転時計」…全て破壊
- 「魔法族の和の泉」の像…大半が破損または損壊
- その他、棚など