飛鳥京跡
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飛鳥京跡 (あすかきょうあと) は奈良県高市郡明日香村岡にある遺跡。
[編集] 概要
7世紀の宮殿の遺構だとされ、日本書紀などに記述される飛鳥におかれた天皇 (大王) の宮の跡地であると考えられている。発掘調査が進んでいる区域では、時期の異なる遺構が重なって存在することがわかっており、おおまかにはI期、II期、III 期遺構と3つに分類される。各期の時代順序と、日本書紀などの文献史料の記述を照らし合わせて、それぞれ
の遺構であると考えられており、III期の後飛鳥岡本宮・飛鳥浄御原宮については出土した遺物の年代考察からかなり有力視されている。
もともとこの区域には宮らしき遺跡があることは言われており、伝承により板蓋宮の跡だとされてきた。初期の発掘調査で見つかった遺構についても国の指定史跡として伝飛鳥板蓋宮跡 (でんあすかいたぶきみやあと) として登録されており、この名称で参照されることも多い。
遺構の全体の範囲はまだわかっておらず、範囲特定のための発掘調査も行なわれている。 「飛鳥京跡」といえば上記の宮殿遺構を指すことが一般的ではあるが、宮殿遺構の600メートル北の遺跡についても「飛鳥京跡」と指し示されたり、また、宮殿遺構の北西の庭園跡 (飛鳥京跡苑池遺構) についても「飛鳥京跡で見つかった苑池遺構」と紹介されることもあり、「飛鳥京跡」が指し示す対象範囲は人と場合により必ずしも一定ではないようである。
[編集] 関連項目
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