闘神伝
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『闘神伝』(とうしんでん)はタムソフトが開発し、TAKARAより発売された対戦型格闘ゲームシリーズの名称。1995年1月1日に1作目『闘神伝』(副題含めてのタイトルは『バトルアリーナ闘神伝』)がプレイステーション用に発売され、以降同ハードを中心に展開された。
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[編集] 概要
プレイステーションのハード発売直後に発売された『闘神伝』は、プレイステーションのライバル機であったセガサターンのキラーソフトである『バーチャファイター』と同じポリゴンを利用した3D対戦型格闘ゲームとして注目を集めた。
ただし、システムはどちらかといえば『ストリートファイターII』に代表される2D対戦型格闘ゲームに近いもので、ボタン一つで出せる必殺技や側転は格闘ゲーム、特にパッドを利用する家庭用ゲーム機において一つの壁であった面倒なコマンド入力を必要とせずに初心者でも楽しめるという点で秀逸なアイディアだった。
ことぶきつかさのイラストも魅力的で、対戦はバランスなどに1/30秒単位の駆け引きを要求されるバーチャファイターとくらべれば遙かに大雑把であったが、ライトユーザーの受けはよく、プレイステーションの目指す一つの方向性を指し示したゲームであったと言える。
[編集] システム
操作感などは既存の格闘ゲームに近いが、3Dフィールドの特性を生かした側転などで、バトルフィールドに奥行きを感じさせる。 その一方で移動距離の長い必殺技を使うとそのまま相手を追い越して、あるいはよけられてリング端から転落して負けてしまうこともある。
[編集] シリーズ一覧
- 闘神伝
- 1995年1月1日発売。プレイステーション用。
- 闘神伝S
- 1995年11月24日発売。セガサターン用。『闘神伝』の移植版。
- 闘神伝2
- 1995年12月29日発売。プレイステーション用。CAPCOMよりアーケードゲームとしてもリリースがなされた。
- 熱闘闘神伝
- 1996年3月22日発売。ゲームボーイ用。
- 闘神伝2プラス
- 1996年8月9日発売。プレイステーション用。『闘神伝2』の一部を修正した廉価版。
- にとうしんでん
- 1996年9月20日発売。プレイステーション用。2頭身のキャラになった『闘神伝』のキャラクターが戦う。同じタカラのリカちゃん人形がゲスト参戦する。
- 闘神伝URA
- 1996年9月27日発売。セガサターン用。セガサターンオリジナル作品。URAは「ユーアールエー」と読む。オープニングムービーの音楽を葉山宏治が担当した。
- 闘神伝3
- 1996年12月27日発売。プレイステーション用。これまでとは趣を変え、閉鎖されたステージ内で戦闘する。秒間30フレームと60フレームの2つの描画モードを選べるが、60フレームでは描画が一部簡略化されている。
- 新たな敵アゴーン・デオスと新主人公のデビットを中心とした戦いを描いており、前作の主人公も登場する。主人公サイドのキャラと使用する武器や必殺技などに共通点をもつ、敵サイドのキャラが設定されていることから、32人という多数のキャラが登場する。
- パズルアリーナ闘神伝
- 1997年6月20日発売。プレイステーション用。『闘神伝』のキャラを使った落ち物パズルゲーム。
- 闘神伝カードクエスト
- 1998年4月9日発売。プレイステーション用。『闘神伝』のキャラを使った人生ゲーム風の双六ボードゲーム。
- 闘神伝 昴
- 1999年8月12日発売。プレイステーション用。2005年時点での最終作。『闘神伝3』から10年後の世界を描く。主人公は1作目の主人公であるエイジの弟子の昴。登場キャラクターは13人と、前作と比べて大幅に減少。
[編集] 登場キャラクター
[編集] 2までに登場
- エイジ・シンジョウ
- 日本人男性。失踪した兄を追って世界を巡る冒険家となる。3月31日生まれ。A型。23歳(『闘神伝 昴』では36歳)。身長175cm(『闘神伝 昴』では178.5cm)。体重63kg。武器は日本刀・白虎の太刀。
- エリス
- トルコ人女性。旅芸人一座の踊り子。実はガイアの娘で、その身を案じるガイアによって旅芸人一座に預けられた。ガイアもその妻(エリスの母)も日本人であるため、エリスは日系トルコ人という事になる。6月5日生まれ。O型。18歳。身長160cm。体重47kg。武器はダーク(短剣)。
- カイン・アモウ
- イギリス人男性。エイジとはよきライバル関係で、共にショウに師事した。12月24日生まれ。AB型。24歳。身長178cm。体重64kg。武器は西洋刀・キャリバーン。これは伝説のアーサー王の愛剣エクスカリバーであるが、カインはそれと知らずに使っている。
- デューク・バルテルミ・ランバート
- フランスの片田舎の領主。かつて領地を訪れたエイジと勝負をし、家宝の剣を叩き折られて敗北した。彼とのリターンマッチのため、大武会に参加した。武器は両手剣のデルニエ・ヴァンクール。エイジとの勝負で折られた剣とつがいの剣である。実はウラヌスとは古い友人同士。
- モンド
- 一応日本人男性だが、大和民族とは一切交流を持たずに暮らしてきた「夜鬼一族」の一人。とある組織から秘密結社の調査を依頼され、大武会に参加する。武器は伸縮自在の槍・青龍の槍。なお、エイジの白虎の太刀、カオスの玄武の盾、ウラヌスの朱雀の弓は、元々はこの夜鬼一族の武具だったが、それがいつの間にか流出した。
- ホー・ファイ
- 中国人男性。普段は手品師として好々爺の仮面を被っているが、その実、人を殺さずにはいられない殺人鬼。武器は鉄の鉤爪・魂葬牙爪(こんそうがっか)。
- ラングー・アイアン
- アメリカ人男性。鉱山責任者。偶然見つけたウラン鉱脈を、悪用を恐れて封印するが、鉱脈の情報を欲した秘密結社により、身重の妻と息子を拉致されてしまう。二人を取り戻すために大武会に参加。巨大な金棒を武器とする。
- ガイア
- 日本人男性。秘密結社の四大幹部の一人。自分の家族を謀殺したウラヌスに復讐するため、闘神大武会を開催し、自分の部下になる強者を集めようとする。6月16日生まれ。O型。41歳。身長214cm。体重96kg。武器は特製の斬馬刀・バッドエンド。一作目の『闘神伝』では、副腕を持つ鎧を身につけていたが、『闘神伝2』以降は鎧を脱いでいる。
- ショウ・シンジョウ
- 日本人男性。エイジの実兄。エイジとカインの剣術の師匠であり、彼らの技がほぼ全て使えるという高性能キャラ。『闘神伝』1~3にかけて、隠しボスとして登場する。8月1日生まれ。A型。身長176cm。体重63kg。武器は飛燕剣。
- カオス
- スリランカ人男性。秘密結社の四大幹部の一人だったが、強化改造手術を受けて、精神に異常をきたしてしまった。12月24日生まれ。B型。36歳。身長235cm。体重70kg。武器は大鎌・最後の審判と玄武の盾。
- ソフィア
- ロシア人女性。職業は私立探偵。自分の過去に関する記憶を失っており、過去を知る手がかりを求めて闘神大武会に参加した。実は秘密結社が作りだした強化人間の一人であり、家族と思っていた母と妹も秘密結社の構成員に過ぎなかった。2月6日生まれ。A型。26歳。身長172.5cm。体重50kg。武器は革の鞭・クラースヌイブーリァ。
- トレーシー
- アメリカ人女性。職業は刑事。わざと相手に殴らせておいてから、正当防衛を理由に相手をボコボコにするという警察の問題児だった。武器はスタンガンを仕込んだトンファー。
- ウラヌス
- 国籍不明。秘密結社の四大幹部の筆頭。幹部の地位に飽き足らず、結社の全てを手中に収めんとして蠢動する。ガイアの抹殺を謀り、カオスを強化手術の実験台にし、さらにはマスターさえ傀儡にしようとする。鎧に装備された翼で空を飛ぶ事ができる。武器は朱雀の弓。
- マスター(主帝)
- ベルギー人男性。秘密結社のトップであり、強力な超能力を持つ少年。武器を持たず、超能力で巨大な剣を創り出して攻撃する。
- ヴァーミリオン
- 国籍不明。『闘神伝2』において隠しボスとして登場した謎の人物。黒いコートと鼻眼鏡を身につけ、デリンジャーとショットガンの二挺拳銃で武装している。その銃は無限の射程距離を持ち、ほぼ瞬間的に攻撃が届く。また、飛び道具を貫通するという凶悪なまでの攻撃力を誇り、格闘ゲーム史上最強キャラの名を欲しいままにした。実は『闘神伝3』の敵組織「アゴーン・テオス」所属のヒットマン。
[編集] 『3』に登場
- レオン
- 『アゴーン・テオス』に隷属し、ボスにのみ従う戦士。昔の海賊のようなファッションをしており、柄に髑髏があしらわれたレイピアを武器とする。エイジの裏キャラクター。
- テン・カウント
- 『アゴーン・テオス』の殺し屋。追い詰めた獲物に10秒のカウントダウンを聞かせてから殺すため、このようなあだ名がついた。長剣ナイトメアおよび、投げナイフを武器とする。ちなみに、試合時間を無制限に設定して、コントローラーをしばらく放置しておくと、勝手に踊りだす。カインの裏キャラクター。
- バイホウ
- 『3』でホーに代わって突然登場した謎のサル。ホーの修行を見ている内に彼の技を身に付けたらしく、ホーと同様の技を使う。モデル違いではホーの衣装を着て登場する。その衣装の背中には大きな傷痕が…。
- デイヴィッド
- 『アゴーン・テオス』に拉致された少年。改造手術をされそうになったところを、チェーンソーを武器に脱走。シズク・フジに助けられた。
- シズク・フジ
- 旅の博徒。組織から脱走してきたデイヴィッドを匿う。自分の身長ほどもある巨大なキセルを武器にする。外国人やロボットまでが標準語を話す中で、唯一関西弁で喋る珍しいキャラ。
- ナギサ
- 自分の名前にコンプレックスを持つインターポールの刑事。トレーシーと組んで『アゴーン・テオス』の調査をする。ヴァーミリオンと対になるキャラで、ナギサのほうが表キャラ(最初から使用可能)。彼を使ってクリアすると、ヴァーミリオンが使用可能になる。拳銃と警棒を武器とする。
- ゾラ
- オーストリア人女性。O型。24歳。身長174cm。体重52kg。『闘神伝3』で、ソフィアの対となるキャラ。武器は棘の鞭・ブラッディローズ。
- アベル
- 『アゴーン・テオス』のボス。かつて闘神「アゴーン・テオス」を呼び出そうとして失敗し、現在は自分の肉体の中に闘神を封印している。武器を持たず、肉体のみで闘う。
- ヴェイル
- アベルの中に封じ込められた破壊の意識体が、表に出てきた姿。右拳から発生するエネルギーの刃「エレメンタルブレード」を武器とする。
[編集] 『昴』に登場
- セバスチャン
- 武器は両手剣。
- ナル・アモウ
- カインの養女。かつて彼が手にかけた賞金首の娘。9月15日生まれ。B型。16歳。身長161cm。体重47kg。武器はキャリバーン。
- スバル(昴)・シンジョウ
- 日本人男性。8月15日生まれ。O型。18歳。身長170cm。体重58kg。武器は白虎の太刀。
[編集] 関連商品
[編集] OVA
- 『闘神伝』 Vol.1 1996年6月21日発売
- 『闘神伝』 Vol.2 1996年8月21日発売
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- 「負けないでFly Away」(作詞:月海猫 作曲・編曲:平間あきひこ 歌:氷上恭子)
[編集] キャスト
- エイジ・シンジョウ:関智一
- カイン・アモウ:子安武人
- エリス:氷上恭子
- カオス:立木文彦
- ソフィア:冬馬由美
- デューク・バルテルミ・ランバート:塩沢兼人
- ガイア:郷里大輔
- ショウ・シンジョウ:島田敏
- ウラヌス:井上喜久子
- トレーシー:根谷美智子
- ホー・ファイ:西川幾雄
- モンド:岸野幸正
- ラングー・アイアン:大塚明夫、辻親八
[編集] コミック
[編集] 外部リンク
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