閏日
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閏日(うるうび、じゅんじつ)とは、太陽暦において暦と太陽の運行(季節の移り変わり)とのずれを補正するために入れられる日のこと。
ユリウス暦では4年に1度、グレゴリオ暦では400年に97度の閏年の2月の日数を1日増加させる。このときつけ加えられた日が閏日であり、加えられる日の名前は日本では2月29日である。歴史的な理由から2月24日を閏日とする国もある。これについては後述する。
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[編集] 日本における閏日
2月29日生まれの人は、平年(閏年以外の年)には2月末日の満了の時、すなわち2月28日が終了する瞬間に年齢が変わる。これは次のような理由による。年齢の数え方については、「年齢計算ニ関スル法律」で民法143条の期間に関する規定を準用することとされており、民法143条では「年を単位として期間を定めた場合には、起算日の応当日の前日に期間が満了する。ただし、応当日がない時はその月の末日を満期日とする」(大意)としている。これより、0歳の期間が満了するのは誕生日の前日が終了する瞬間で、その時から1歳ということになる。他の年でも同様に、誕生日の前日が終了する瞬間に年齢が変わることになる。2月29日生まれの場合は「ただし」以降が適用され、平年では2月の末日が満期日となり、2月28日が終了する瞬間に年齢が変わる。運転免許の書換え等の場合は、免許の効力の満期日が2月28日となるので、その一か月前の1月28日から書換えが可能となる。
[編集] 諸外国での閏日の伝統
かつてイギリスでは、4年間のうちでこの日にだけ女性から男性へのプロポーズが伝統的に公認され、男性はそれを断わることはできないとされていた。
[編集] 閏日を2月におくことの由来
初期のローマ暦では年始は3月1日であり、2月は年末の月であった。そのため、年末の2月が日数の調節に使われた。
[編集] 欧米で2月24日が閏日であることの由来
紀元前713年、最初のローマ暦を改変して閏年を作ったとき、2月の日数を減らして23日とし、2月23日と3月1日の間に27日間または28日間の閏月を入れた。この規則がその後も踏襲され、2月23日の翌日に閏日を入れることが踏襲された。
最終期のローマ暦は平年の1年の長さは355日で、2年に1度、2月23日と2月24日の間に22日間または23日間の閏日を挿入した。
このローマ暦を改変したユリウス暦でも、閏日のおかれる日はひき続き2月23日の翌日となった。ただし、おかれる閏日は1日間となった。
ユリウス暦を改変したグレゴリオ暦でも、閏日を入れる場所はそのまま引き継がれた。つまり、2月23日の翌日である2月24日が閏日とされた。
日本でグレゴリオ暦を採用する際、2月24日を閏日とするのは何の歴史的な根拠もなかったので、この規則は取り消され、2月29日を閏日と定めた。従って厳密な意味では、日本はグレゴリオ暦を採用していなかったことになる。
しかし、欧州連合は、閏日としてよりふさわしい日は2000年2月29日であると決めた。ローマ・カトリック教会も2月29日を閏日であると宣言した。グレゴリオ暦を定めたローマ・カトリック教会がこの決定をしたことにより、今後は2月29日が閏日として定着する可能性は高い。しかし、非カトリック(東方教会など)圏の国で、聖名祝日の決定を厳密に行う国においては、今後も2月24日が閏日とされる模様である。
2月24日が閏日とされてきた理由はもう一つある。ローマ暦、ユリウス暦では、逆算式の暦が使われた。たとえば、「5月31日」ではなく、「6月月初の前日」と数えた。ユリウス暦での閏日の挿入方法を厳密に表すと、「閏年には、3月1日の6日前と5日前の間に、1日間の閏日を挿入する」となる。当時の書き方だと、「2月28日」は、「3月月初の前日」になる。ここで2月28日の翌日に閏日を挿入すると、「3月月初の前日」は、もともとこの名前がつけられている2月の第28番目の日を指しているのが、それとも言葉の意味どおり、3月1日の前日である2月29日を指しているのか分からなくなる。この混乱を防ぐための措置がその後も続けられた。
[編集] 閏日を2月24日から動かせない理由
日本にはなじみがないが、東欧、北欧諸国には聖名祝日がある。これは、1月1日から12月31日までのすべての日に別々の名(主に聖者の名)がついているというものである。そしてこれは子供の名前をつけるときなどの重要な要素にもなる。この風習のある国は、閏日を2月29日にすることはできない。なぜなら、2月29日を守護する聖者はいないからである。これらの国の場合、2月24日から28日までの聖者は、閏年に限りそれぞれ1日ずつあとの日を守護する。具体的には、平年に2月27日を守護している聖者は、閏年には2月28日を守護する。閏年の2月29日は、平年の2月28日の守護聖人が守護しているので、心配せずに一日を暮らすことができる。では、閏年の2月24日の守護聖人は誰かというと、どうも平年の2月24日の守護聖人が兼ねているようである。(伝聞調につき誰か直してください)
そして閏日は途中で意味を変え、上記のイギリスの例のような地方の祭日の基準日ともなった。このため、閏日を2月24日とする措置はその後も続いた。
なお、1996年までの欧米での閏年の日付の数え方は、日本と変わらない。2月23日の翌日は2月24日であり、その翌日は2月25日、以後2月26日、2月27日、2月28日、2月29日と続き、その翌日が3月1日となる。