鉄の旋律

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日本の漫画作品

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『鉄の旋律 』（てつのせんりつ）は、1974年6月から1975年2月に『増刊ヤングコミック』（秋田書店）において連載された手塚治虫の漫画作品。

[編集] 概要

マフィアによって両腕を奪われた男が、鋼鉄の義手を手に入れ復讐を果たそうとする、サイコサスペンス作品。

2006年より週刊少年チャンピオン誌上で、『ダイモンズ（Damons）』（作：米原秀幸）のタイトルでリメイクされているが、「復讐を誓う主人公」・「鉄の義手」・「義手の動力が精神力（念力）である事」以外は共通点は無く、ほぼオリジナル作品となっている。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] あらすじ

ダン・タクヤは、親友のイタリア系アメリカ人であるエディから、自分の妹である亜里沙と結婚したいと告白され、当人同士が好きならと二人の結婚を認めるが、それが自分に降りかかる不幸の始まりだった。はからずもマフィアのファミリーの一員となってしまったダンは、マフィアの掟を破ったとみなされリンチの末、両腕を失ってしまう。その事で失望し、自分を助けようともしないまま冷たく見放したエディに対する怒りを持ったまま、とあるきっかけで自身の念動力で動く鋼鉄の義手を手に入れる。エディに対する復讐を誓うダンだったが、鋼鉄の腕は自分の思いもよらない行動を起こしていく。

[編集] 登場人物

ダン・タクヤ: この物語の主人公で日本人。自分の妹が、マフィアのボスの息子である、親友のエディと結婚することになり、はからずもマフィアのファミリーの一員となってしまう。偶然目撃した殺人事件が、ファミリーの仕業と知らず、警察に証言した為に、組織の掟を破ったとみなされ、リンチの末両腕を失う。その後、マッキントッシュから念動力の訓練を受けたダンは、鋼鉄の義手を自在に動かせるようになる。だが、鋼鉄の義手は自分の深層心理により、睡眠時や失神時に勝手に動き出し、自分の知らない所で事件を引き起こして行く。

マッキントッシュ: ダンに念動力と鋼鉄の義手を与えた人物。ユダヤ人として戦争中、ナチス・ドイツの強制収容所に送られ、死ぬほどの拷問や飢餓に襲われ、収容所長や将校を呪い殺そうと毎日念じ続けた結果、念動力をマスターする。人間は極限まで追い込まれると、とてつもない力を出せる事を知り、戦後は大学の研究室で超能力の研究を行っている。ダンの義手が自分の意思とは別に様々な事件を引き起こした事について、復讐を止めて敵を赦す心を持つよう助言する。

バーディ: マッキントッシュの助手。ダンをマッキントッシュに紹介する。ベトナム戦争で両足を失っており、念動力で松葉杖を動かしている。

エディ: ダンの親友であった男。父親はマフィアのボスで本人もマフィアのファミリーの一員。ダンの妹である亜里沙と結婚し、ダンとは義弟の関係となるが、ダンが組織の掟を破ったとみなされリンチを受け、助けを求めた時、唾を吐き冷たく突き放し、その為、鋼鉄の腕を手に入れたダンから恨まれ、命を狙われ、恐怖を感じている。日本の企業の社長をしているが、妻にはダンの事を秘密にし、監禁している。