進路指導
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進路指導(しんろしどう)は、中学校、高等学校、中等教育学校などにおいて行われる生徒の進路選択を援助・指導する教育活動である。
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[編集] 歴史
戦前から職業指導と呼ばれてきたものがあったが、進学率の上昇に伴い、1958年の中学校学習指導要領の改定から、進路指導と呼ばれるようになった。
[編集] 現状
進路指導は、就職先や上級学校についての情報を提供し、生徒に自己の能力や適正について理解させることによって、適切な進路を選択させることを目的としている。かつての職業指導は「職業科」、「職業・家庭科」という教科の一部として行われてきたが、現在では特別活動の中の「学級活動」(中学校)や「ホームルーム活動」(高等学校)で行われている。
[編集] 進路指導主事
中学校、高等学校、中等教育学校、特殊教育諸学校(盲学校・聾学校・養護学校)の中学部・高等部には、職業選択の指導その他の進路に関する事項をつかさどり、当該事項について連絡調整及び指導、助言にあたる進路指導主事が置かれ、教諭がこの職に充てられる(学校教育法施行規則第52条の3、第65条、第65条の10)。
[編集] 職業安定所の協力
職業安定法26条の規定により、公共職業安定所は学校の行う職業指導に協力しなければならず、学生・生徒に対し、職業・就職に関する各種情報、助言援助をしなければならないとされている。また、公共職業安定所の長は、学生・生徒に対する職業紹介を円滑にするため、必要があるときは校長の同意を得て、又は校長の要請により、公共職業安定所の一部を校長に分担させることができる(職業安定法第27条第1項、第25条の4、同施行規則第17条の2、第17条の3)。
校長は、厚生労働大臣に届け出て、学生・生徒又はその卒業生について無料の職業紹介事業を行うことができる。校長は、その学校の職員に、職業紹介を担当させることができる(職業安定法第33条の2、同施行規則25条の2)。