逆格子ベクトル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
逆格子ベクトル (ぎゃくこうしべくとるReciprocal lattice vector) :まず、実空間での基本並進ベクトル(基本単位ベクトル)を{a1,a2,a3}として、逆格子空間での基本並進ベクトル(基本単位ベクトル、基本逆格子ベクトル、単に基本ベクトルとも言う){b1,b2,b3}は、以下のように定義される。
ここで、・は内積、×は外積である。以上において、a, bには、
という関係がある。{b1,b2,b3}と任意の整数の組m = (m1, m2, m3)によって構成されるベクトルGmが逆格子ベクトルである。
逆格子ベクトルGmで表現されるベクトルの終点((m1, m2, m3)で表される)の集まりが逆格子、そしてそのそれぞれの終点が逆格子点である。
ここで、任意の実格子ベクトルRnと逆格子ベクトルGmには、
という関係がある。Nmnは適当な整数。
尚、基本並進ベクトルがつくる平行六面体(=単位胞)の体積は、
となる。Ω:実空間での単位胞の体積。ΩG:逆格子空間での単位胞の体積。