蹋頓

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蹋頓（とうとつ、生年不詳－206年）は、後漢末期に遼西にいた鳥丸（鳥桓）族の酋長。または蹹頓ともいう。

[編集] 略歴･人物

ツングースとテュルクの混血とされる東胡から出た鳥丸族を丘力居の後を継いで統率した。彼は武勇に優れた人物で、一説では冒頓単于の再来とまで謳われたという。袁紹と早くから誼を通じ、自らの精鋭騎兵部隊を援軍として送り込んで協力した。やがて、公孫瓉を共に滅ぼして、印綬を受け取り、このため、自らを単于と称した。

その一方、中国からの逃亡者、浮浪者などを積極的に受け入れて、その文化の吸収に務めるなど、政治においても手腕を見せている。後に亡き袁紹の子の袁煕･袁尚兄弟を匿い、曹操の軍勢の包囲され柳城に籠って戦った。しかし、袁煕･袁尚兄弟が遼東の公孫康によって惨殺され、曹操にその首級を送られると、彼の立場は微妙となった。

やがて、蹋頓は曹操の従弟の曹純と副将の田豫の討伐を受けて、大敗してしまい捕虜となった。間もなく曹操の指示で、曹純によって処刑され、晒し首になったという。

演義では袁紹と友好関係にあったことから、袁煕、袁尚らが曹操に敗れて頼って来ると、袁尚に協力して曹操と戦った。しかし張遼に敗れて斬り殺されていることになっている。