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虚偽記憶 - Wikipedia

虚偽記憶

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

虚偽記憶(きょぎきおく、False Memory)とは、実際には起きていないはずの捏造された記憶である。斎藤学は「過誤記憶」と訳している。

目次

[編集] 歴史

[編集] 背景

1980年代以降、心的外傷精神疾患を引き起こすというフロイトの初期の理論を安易に援用し、抑圧された性的虐待の記憶を引き出せば精神疾患は治ると考えた未熟なカウンセラーが催眠療法アミタールなど催眠系の薬物を利用したものもあった)を行い始める。

1988年、エレン・バスとローラ・デイビスの著書『The Courage to Heal』(邦題『生きる勇気と癒す力』)が出版される。この書物は虐待されたと感じているなら虐待されていると主張し、読み方によってはあらゆる「生きにくさ」は幼少期の性的虐待記憶にあるというように読めるものであった。このために、多くの人が思い出したがるようになった。

この分野の権威であった精神科医ジュディス・ルイス・ハーマンも催眠療法は勧めていた。彼女は記憶を忘れているケースが多いために、それを取り戻すことを主張したのである。ただ、同時に彼女は裁判に持ち込んだからといって司法の場では冷たいかもしれないと述べていた。

[編集] FMSの提唱

こういったハーマンらの動きに対し多くの人は賛同し、性的虐待記憶は一種のブームとなる。こういった動きに反発したのは、殺人罪で起訴される以前のテッド・バンディの弁護を行ったり、イラン・コントラ事件においてオリバー・ノースの弁護を行ったりするなどエキセントリックな行動で知られる認知心理学エリザベス・ロフタスであった。彼女は外傷的事件の不確かさを確かめる実験を行い、偽りの記憶が作り出されることがあることを証明した。彼女の実験「ショッピングモールの迷子」では家族から聞いた本当のエピソード3つに、「ショッピングモールで迷子になった」という嘘の話を加える事で記憶が作られるかどうかを確かめる実験であった。この結果4分の1の被験者が、「ショッピングモールで迷子になった」という嘘の記憶を作った。ロフタスを驚かせたのはその記憶が作られるということよりも、偽りであるはずの記憶が非常に詳細であった事である。後でこれが偽りであった事を知った被験者は皆驚いたという。アメリカでは「偽記憶症候群(False Memoly Syndrome)論争」としてこの問題は社会問題化し、メモリー・ウォー(Memory war)と呼ばれる大論争が繰り広げられた。

こういった偽りの記憶現象のことを、団体は偽記憶症候群(にせきおくしょうこうぐん、False Memory Symdrome)と呼んだ。斎藤学は「過誤記憶症候群」と訳している。ただし、衝撃的な出来事による記憶障害は精神障害の診断と統計の手引きPTSDの診断マニュアルでは確認されるが、FMSのような症状は認められていない。

[編集] RMTの停止へ

1990年代初頭は「虚偽記憶」の可能性が重視されマスメディアも多くこの話題を取り上げ、1990年代半ばに入り無罪の親がさらに脚光を浴びることになった。ハーマンの賛同者らはそれに対して手紙などを用いてロフタスを脅迫する事態となったが、ハーマンが勧めた催眠療法は様々な問題点があるとされ、1995年からこれを医療事故とみなし訴訟が始まった。この後1997年にはカウンセラーが催眠により性的虐待の記憶を呼び戻す治療法(すなわち、すべての記憶を取り戻さなくては健康は回復できないという考え)はアメリカ心理学会ではほとんど支持を失った。この後2000年ごろまでこの問題はくすぶり続けたが回復記憶セラピー(RMT=en:Recovered memory therapy)が非常にまれなものとなった事でこの論争は大体決着がついた。こうしたセラピーを通じて思い出したが後に性的虐待をされていなかったと認識した人は何百人(2006年11月8日現在)にも上った。[1]

[編集] 様々な例

[編集] 性的虐待のモラル・パニック

FMSの論争で主に間違いだとされたのはセラピストらが回復記憶療法で思い出させた悪魔崇拝者らの儀式的虐待、及び警察官らによる保育園などでの性的虐待の可能性に対する社会的恐怖であった。実際マスコミらがこういったパターンを多く取り上げた事は、普通に猥褻行為をされた性被害者達の「より小規模で劇的さには欠けるが凄惨さにおいては勝っている」物語が無視されかねないという批判があった。

[編集] マイケル・ジャクソン

1993年にはマイケル・ジャクソンがアミタール塩(sodium Amytal)[2]で思い出した少年に訴えられたりしていた。しかし、この問題はマイケルのファンらに虚偽記憶だとして激しく批判された。実際、こうした事例も現在では受理されない可能性が高い。また、訴えた少年側の父親が雇った弁護士の秘書ジェラルディン・ヒューズは、この訴訟が少年の親によって仕組まれた「ゆすり」の類であったことを告白している。さらに、本人ももはや自分がマイケルに虐待されたなどとは全く考えていない。

[編集] 宇宙人

この概念は宇宙人の批判に使われる事がある。心理学者ステファン・ジェイ・リンはそれに関して催眠実験を1994年に行なった。明るい光を見たイメージや、時間を喪失したイメージを想像させた後に示唆を行ったところ、91%の被験者がそれと宇宙人との相互作用を考えたという。[3]

なお、両方が混乱した話もあり、ニューヨークのフェミニストでUFO研究家、かつ心理学者でもあるナオミ・ウルフバーグは「アメリカ女性の10人に1人が、過去UFOに誘拐され、その半分つまり600万人が何らかの性的虐待を受けているのです」と語る[4]。彼女によれば記憶のとぎれ、身に覚えがない打撲傷、性的欲望の喪失、無力感、飛行の恐怖、蛇嫌い、罪の意識、覚えのない妊娠のうち5項目以上が当てはまれば被害者といっていいという。

[編集] 批判

[編集] 治療者らの反論

しかし、一方でこういった概念を振り回す事に対しては批判もあった。例えば、ロフタスの研究では外傷的事件の記憶の不確かさが証明されたが、彼女の実験は通常の記憶(例えば、「ショッピングモールで迷子になった」という嘘の話)に関する実験であって、トラウマ記憶には必ずしも当てはまらないことが指摘された。トラウマ記憶(いわゆるフラッシュバック)は幼児期の記憶に類似していたが、その記憶はある面では非常に確かなものであった。例えば、自動車の形式や番号などの記憶は小学児童の方が優れているのである。つまり、記憶形式が違うのにそれを全部一緒にしてその不確かさを述べるのは間違いであるとロフタスの反論者らは述べる。

また、ロフタスの実験である「ショッピングモールの迷子」では4分の1の被験者が記憶を作ったのであるが、これに対しハーマンは逆に4分の3は作っていない事を証明した実験だと反論した。しかしこれに関しては、ブリティッシュ・コロンビア大学にいたスティーブ・ポーターは約半数の被験者に猛獣に襲われたと思い込ませる事に成功したという事実もあるとロフタスは反論した。

一方、状況的にこういった概念を用いる事が妥当かという批判もなされた。これに関してはかなり説得力があり、臨床においてはほとんどのクライアントは自発的に回想しており前述の事例は極端なものに過ぎないことや、周囲の事実確認を得られるケースも多い事、むしろ実際にあったことを認めていないケースの方が多い事、そもそもFMSを主張する団体の資金源は加害者側のものであり加害者側の一方的な自己正当化に過ぎない可能性が高いことなど様々な問題点が指摘されている。基本的にこのような状況下では治療者が患者に記憶を植え込む事は不可能である。

[編集] 政府の陰謀説

さらに、回復記憶はセラピーで生まれたものではないという説もある。例えば、戦争中ドイツの強制収容所に入れられていたグリーンバウムというユダヤ人は、ナチス・ドイツの医師から学んだ洗脳技術をカバラと結びつけ完全な洗脳技術を開発し、さらに戦後アメリカ中央情報局(CIA)によってアメリカに連行され、グリーン博士という名で悪魔教カルトを指導している。逆に、悪魔教カルトではなくCIAが1940年代から子供を使用して洗脳実験を繰り返していたという話もあり、アメリカ合衆国政府が事実を隠蔽するためセラピーに結び付けたのではないかという話もある。ただ、いずれも証拠はない。

[編集] 証言の信憑性

[編集] セラピーの場合

現在の状況下では性的虐待の証言自体が嘘であるということはほぼありえないのではないかという見解が強いが、だからといってビデオのように精緻な証言とは言いがたい。だが、それは発達早期のことであるために起こることで事実自体は否定できないのではないかといわれている。必ず信じていいのは自分というものを無視された行動をとられ、それがはっきりと性的な行為であり、それを行った人物はしばしば本来信用できる人であったという点である。

そもそもそのようにビデオテープのように思っている人は少ないのである。2006年8月にエリザベス・ロフタスイラク戦争プレイム・ゲート事件ルイス・リビーの件で呼ばれたが、彼女はほとんどの陪審員がトラウマ記憶をビデオテープのように思っていたと著書で述べたが、実際には彼女の研究では潜在的陪審員の46%しかそうは思っていなかったと検事パトリック・フィッツジェラルドは指摘した[5]

また、さらにこの問題をややこしくしているのは被害を誇張する人が存在したりすることである。この場合、実際に被害が起こっているため見分けるのは難しい。さらに、記憶の健忘が激しい場合「過剰記憶」、「作話」の現象が起こることもある。これは解離性同一性障害で忘れている間の記憶を無理に取り繕うのと似た現象である。ただし、この場合意識が変化するのでよく知っていれば見分けやすい。

[編集] 子供の訴えについて

子供の性的虐待の訴えについては2-7%の子供が嘘を述べている可能性があるという[6]。だが、それらは本人が望んだものではないことがほとんどである。大抵は両親の離婚訴訟などで親に「言わされた」場合である。

さらに、本人が被害の状況を話す場合も混乱が起こる場合があるが、これに関しては事件があまりにも本人にとってショッキングであるために話しにくくなっている場合が多いと見られており、司法面接などの技術が警察に求められている。

[編集] 抑圧された記憶は存在するのか

本項目抑圧された記憶

抑圧された記憶は実際にあるのかもしれない。可能性を示す研究自体は複数存在しており、事例も多くある。しかし、現在のところその記憶の信憑性を確かめる術もほとんどなく、実際に回復記憶セラピーで冤罪が作られたというのも事実なので慎重論が強い。

[編集] 関連項目

[編集] 出典

  1. http://www.fmsfonline.org/
  2. Michael Jackson is innocent!
  3. Alien Abductions: The Real Deal?
  4. あなたも知らぬ間に宇宙人にレイプされている!!
  5. In the Libby Case, A Grilling to Remember
  6. 『子どもと性被害』(吉田タカコ、2001)ISBN 4-08-720095-7

[編集] 参考文献

  • Loftus, Elizabeth and Katherine Ketcham, 1994, The myth of repressed memory : False memories and allegations of sexual abuse, St Martins Press: New York, ISBN 0312141238. = 2000、仲 真紀子訳『抑圧された記憶の神話』、誠信書房 ISBN 4414302900
  • 『家族の闇をさぐる現代の親子関係』(斉藤学、2001)ISBN 4-09-387247-3
  • 『兆候・記憶・外傷』(中井久夫、2004)ISBN 4-622-07074-X
  • 『Opening Skinner's Box: Great Psychological Experiments of the Twentieth Century』(Lauren Slater,2004)ISBN 0393326551=『心は実験できるか20世紀心理学実験物語』(ローレン・スレイター、訳2005)ISBN 4-314-00989-6

[編集] 外部リンク

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