蘇岩礁
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蘇岩礁(そがんしょう)は東シナ海沖合の北緯32度07分22.63度、東経125度10分56.81秒の位置に存在する岩礁、東シナ海のユーラシア大陸棚に位置し、中国と韓国の共同管理している排他的経済水域内(まだどちらの排他的経済水域になるか確定していないため)にある。干潮時にもその岩頂は水面下4.6mの水中にあり、岩が水面上に姿を現すことはない。この岩礁の領有及びこれを島と認めるかという問題を巡って、中国と韓国の間に領有権問題が発生している。[1]
韓国政府はこの岩礁を離於島(이어도)と呼称し、自国のものであると主張している。 それに対して中国政府はこの岩礁を苏岩礁と呼称し、韓国側の主張を認めていない。韓国政府は1995年から2001年にかけて、中国政府の抗議を無視してその岩礁に『海洋調査施設』を建設した。なお、英語ではSocotra Rockという名称が用いられている。
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[編集] 論争
中国の古書「山海経」(紀元前475年 - 紀元前221年)に「東海之外、大荒之中、有山名曰猗天蘇山」と記載されている。この蘇山とは蘇岩礁のことである[2]。 清北洋水師海図にも記載が見える。
近代に入って蘇岩礁が初めて発見されたのは1900年の英国船ソコトラ号(Socotra)によってであった。岩礁は蘇岩礁を除いた中韓間の中間線の韓国側に位置しており、1952年に韓国の李承晩大統領によって李承晩ラインが発表された際には、岩礁は発表した領海内に位置していた。
1963年5月1日、中国遠洋運輸公司上海分公司の汽船躍進号が青島港を出航して下関港を目指して出航し、航海途中で沈没した。当初、魚雷3発を受けたと報告された。その後の調査ではその座標位置から、原因は蘇岩礁であると分かったが、危うく国際問題になるところだった[3]。
1982年に開催された第三次国連海洋法会議において採択された国連海洋法条約の121条1項においては、島の定義は「自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるもの」と定義されている[4]。
韓国の公認の最南端は馬羅島(126E、33N)であり、「大韓民国の最南端」の石碑がある。
[編集] 関連
[編集] リファレンス
- ↑ http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=79885&servcode=200§code=200 中国「離於島の韓国海洋基地、法的効力ない」, 中央日報, 2006.09.14
- ↑ http://blog.sina.com.cn/u/49256023010004tv
- ↑ http://www.people.com.cn/GB/historic/0501/1406.html
- ↑ http://www.geocities.co.jp/WallStreet/7009/m0008334.htm 海洋法に関する国際連合条約 (国連海洋法条約)
[編集] 外部リンク
- Chinese Suyan Rock 中国サイト