萩国際大学
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萩国際大学(はぎこくさいだいがく)は、山口県萩市にある私立大学である。設置者は、学校法人萩学園である。
1999年の開設時から入学者が少なく、苦しい経営を打開するために2004年に新コースを設けた。また経営改善の一環として、2001年より中国などからの留学生を積極的に誘致した。しかし、当初から留学生が入国できないという問題が起きてしまった。さらにその後、留学生の失踪や不法就労が相次ぎ、2002年に広島入国管理局は中国人留学生127人に対し、翌年10月には在留資格認定証明書を交付しないことを決定した。2005年には募集学生数も3分の1にするなど経営改善に向けた努力をしたが、同年に、入学者数の著しい減少などにより約37億円の負債を抱えて、民事再生法の適用を申請した。学校法人として民事再生法適用申請は、東北文化学園大学についで2例目であるが、定員割れが原因で申請を行うのは全国で初である。2005年度の1年次生は、定員300人のところ、22人のみだった。2006年度の1年次生はわずか3人と2005年を更に下回った。2007年度より日本福祉文化大学に改称予定だったが、類似名称大学からの抗議のため、山口福祉文化大学に改称予定。
[編集] 沿革
- 1967年1月23日 学校法人萩学園設立
- 1967年4月 萩女子短期大学設立(国文学科、生活学科生活専攻・食物栄養専攻)
- 1999年4月 萩国際大学設立(国際情報学部国際学科、経営情報学科)、萩女子短期大学は募集停止
- 2000年3月 萩女子短期大学廃止
- 2004年4月 国際学科に維新学コース、萩陶芸文化コース、ゴルフ文化コースを、経営情報学科に観光経営コースを増設
- 2004年8月10日 山口大学経済学部の名誉教授の安部一成氏が萩国際大学の新理事長になり、山口大学の学部が萩国際大学キャンパスに移転するという企画について触れた。朝日新聞のインタビューに対して「山大の連携に当たっては萩国大大学側の窓口になるよう、山大側から強いプッシュがあった。今年度内に詰めたい」。また山口新聞のインタビューに対して「山大では将来、観光学部の構想もあると聞いている。そうなれば学科の一つを萩に持ってくることも可能。観光という要素は大きな可能性をもっている」
- 2005年1月 ゴルフ文化コースの実習場確保を兼ねて、石見空港ゴルフクラブ田万川コースを買収し、萩・石見カントリー倶楽部萩国際大学コースに改称。
- 2005年6月 学校法人萩学園、東京地方裁判所へ民事再生法適用を申請。建築総合コンサルタント会社塩見ホールディングス(広島市東区)が再建支援を表明。
- 2005年8月 学校法人萩学園新理事長に同社企業再生部部長の村本章治氏が選任された。
- 2006年3月 東京地方裁判所、学校法人萩学園の民事再生手続終結決定。
- 2007年4月 山口福祉文化大学に改称する。
[編集] 学部・学科
- 国際情報学部
- 国際学科
- アジア文化コース
- 維新学コース
- 萩陶芸文化コース
- ゴルフ文化コース
- 言語コミュニケーションコース
- 経営情報学科
- 広域行政コース
- 産業情報コース
- 経営情報コース
- 観光経営コース
- 国際学科
維新学、陶芸文化、観光経営など、萩ならではの文化・学問を学ぶことができる。ゴルフに関連する文化・教養を専門的に学ぶコースを設置している大学は日本には萩国際大学しかない。