肝付氏

肝付（きもつき）氏は大隅の大身。

[編集] 概歴

肝付氏の先祖は、大隅国肝属郡の弁済使、つまり朝廷の役人を務めていた伴兼俊と言われている。南北朝時代には南朝方に属し戦った。

南北朝の争乱が一段落した後は島津氏に服属していたが、戦国時代に入ると領土問題から島津氏と対立し、日向の伊東氏と手を結んで島津氏と争う。

肝付氏16代当主を継いだ肝付兼続は名将で、竹原山の戦いで島津忠将（島津貴久の弟）を討ち取ったり、志布志郡を奪取したりなどして、一時的には島津氏を圧倒していたが、1566年、島津軍の大反攻に遭って自害してしまった（但し自殺を否定する説もある）。これにより、肝付氏は急速に衰退してゆく。

その後、肝付氏18代を継いだ肝付兼亮は、父の復讐を果たさんと島津氏に反抗したが、1573年、それをかえって親島津氏の家臣たちと義母・御南（島津貴久の姉）に反対されて、当主の座を追われてしまうこととなる。

その後、肝付氏19代に擁立された肝付兼護は、1574年に島津氏に臣従して、家名こそ存続することはできたが、1580年に領地も没収されて、島津氏の一家臣として遇されるまでに落ちぶれた。これにより、大名としての肝付氏は滅亡したのである。

1600年、関ケ原の戦いで兼護が討死し、子孫は薩摩藩士として細々と存続したという。なお、庶流は早くから島津氏に仕え、家老として重用され、薩摩藩士として存続した。

ドラえもんの元スネ夫役で有名な声優の肝付兼太（本名：肝付兼正）は、肝付氏の末裔。

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