石灰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
石灰(せっかい)とは、生石灰(酸化カルシウム、CaO)の俗称であり、また、生石灰を水で消和してできる消石灰(水酸化カルシウム、Ca(OH)2)や、消石灰と二酸化炭素が反応してできた炭酸カルシウム(CaCO3)を合わせていうこともある。
[編集] 製法
生石灰は、石灰岩などの主成分である炭酸カルシウムを摂氏1100℃ほどに加熱し、二酸化炭素を放出して分解させることで生成するが、これは人類が古代から知っている化学反応のひとつで、先史時代から知られている。化学反応式は以下のとおり。
- CaCO3 → CaO + CO2
[編集] 用途
石灰岩や貝殻・珊瑚などを焼いて石灰を作るための釜を、石灰釜という。石灰の用途は多岐にわたるが、土木材料としては、古代エジプトで発明されたモルタル、近代建築に欠かせないコンクリート、また伝統的日本家屋の白壁に使う漆喰の原材料でもある。
また、農業、園芸方面では、カルシウムを俗に石灰という場合もある。
安価で、よく湿気を吸うので菓子類などの乾燥剤として使われることも多い。 フレスコ画の原料。