痛車
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痛車（いたしゃ）とは、車を用いたカスタム手法のこと。
アニメやゲームなどに関連するキャラクターやメーカーのステッカーを貼り付けたり、塗装を行った車を指す。描かれるキャラクターは、いわゆる「2次元」のものが殆どである。多くは自動車で行われているが、バイクで行ったものも存在する（バイクの場合「痛単車」（いたんしゃ）と呼ばれることもある）。
ファン活動の一環として行われているものであり、メーカーによる販促活動によるものは含まないものとされる。また、アイドルなどをペイントした車や、通常のデコトラ・ラッピングバスは含まない。 が、どう見てもメーカー販促活動に見えるような車も存在するのですべてとは言いがたい。
ネーミングは、2次元キャラクターをひけらかす「痛い車」という自嘲とイタリア車を示す「イタ車」（いたしゃ）にかけたものであるのは言うまでも無い。
1990年代後半にバニングのバリエーションの一つとして声優の椎名へきるが車体に描かれた「へきカー」が存在したが、その流れともまた異なる。一方で元「へきカー」乗りの痛車乗りも存在するため必ずしもそうとは言い切れないという意見もある。
痛車は「本当に痛くする」か「走り屋っぽくする」かの2つに分かれる。前者は上記の事柄を行い、オタクが乗っている車と認識できる位までのレベルを言い（ウケ狙いも含む）現在はこちらが大半を占め、後者は見た目は走り屋っぽいステッカーデザイン等を駆使する。この場合は作品名やメーカーロゴ等のステッカーを貼ったり、主にラリーマシンのデザインを模範し、選手名の表記などを好きなキャラクターの名前に置き換えたりする傾向にある。
パロディステッカーも痛車のバリエーションの一つにもなっている
後者の「走り屋っぽくする」の原案は北海道の痛車乗りが提唱したスタイリッシュ痛車という分類であると言われているが 極々一部を除いてほぼ大半が「子供が冷蔵庫に無造作に好きなステッカーを張る」がごとくデザインセンスと色彩センスの欠片も無いのが現状である。
世間からの評価は一種のアートとして評価する場合、不可思議な趣味と嫌悪する場合、面白半分の観察対象となる場合などがあり、一様ではない。 しかし出来のいい痛車は小学生や中学生（どちらも男女問わず)に人気が高いという事柄もある
[編集] 装飾の手法
ボンネット・ドア・リアガラスなどにカッティングステッカーやエアブラシなどでの塗装を行っているものが殆ど。すぐに取り外せるようマグネットシール貼付で行う場合もある。描かれる題材はゲーム（特に成人向けゲーム）・アニメのキャラクターや関連するロゴ、それらの製作会社名などである。最近はスポーツコンパクト（スポコン）、VIPカー、バニングといった一般的なカスタムカースタイルとクロスオーバーさせた痛車も現れ始めている。 その他、ライトアップなどの一般的なドレスアップがあわせて行われることも多々ある。尚、運転者がコスプレなどを行っていることも多いが「度が過ぎる」と、非難も多い。
キャラ系の作例として
- キャラクターのシルエットをカッティングシートでカットしたもの
- 欠点はどうしても浮いてしまうため張り方次第では汚く見えてしまう（入門者や、現状半分ほどがほとんどコレ）
- 業者などに頼んだりする、フルカラーステッカー or エアブラシアート
- 欠点が、統一性をださないと、車のデザインが破綻する
以上の作例は一番典型的であるが、「ウケ」を重視してるので、基本的に車のデザインとしては破綻している痛車が多い
それ以外にも各種のロゴ、デザイン化したキャラクター名などで装飾した場合、一見しただけではそれとわからない場合がある。これは広義の痛車とみなされているが、論議がある可能性がある。 基本的に、取り仕切る機関やメディアが無い為、自己の判断や周りの意見で痛車か否かを判断している。 アダルトゲームメーカーをスポンサーにしてレース活動をしているチームも存在するが、そのデザインされた車両も痛車というには定義が曖昧ではある。
[編集] 痛車の歴史
いつの頃からかは定かではないが（一説には、８０年代にはすでにその系統はいたらしい）、1990年代後半には、既にアニメの音楽CDやぬいぐるみを車内に置いたり、タイトルロゴや作中で登場する組織・団体のエンブレムのステッカーを貼る車が増えだしていた。 だが一部伝説や幻まで言われた車が出現したりもしたが、この頃はあくまで個人レベルでひっそりとやっている人達が大半であった。
2000年代になりオタク文化が世間一般に広く知られるようになると、萌えキャラ(大半は成人ゲームのヒロイン)をモチーフにしたステッカーや製作会社のロゴを、エアブラシで直に塗装したりフルカラーのシールで貼ったりと、その内容はより過激さを増し、さらにはネットの普及で、その存在が多くの人達に知られるようになった。
痛車人口が増えるにつれ、そんな痛車を集める異質のチームが次々と結成され、それらのチームに所属する人達も増えていったが 無意味な派閥や抗争を嫌いどのチームにも属さず、個人レベルでひっそりとやっている人達も未だに存在する。
