猿女君
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猿女君(さるめのきみ・猨女君)は、古代より朝廷の祭祀に携わってきた氏族の一つである。アメノウズメを始祖としている。
日本神話においてアメノウズメが岩戸隠れの際に岩戸の前で舞を舞ったという伝承から、鎮魂祭での演舞や大嘗祭における前行などを執り行った。氏族の名前は、アメノウズメが天孫降臨の際にサルタヒコと応対したことにより、サルタヒコの名を残すためにニニギより名づけられたものであると神話では説明している。実際には、「戯(さ)る女」の意味であると考えられている。
古事記編纂にかかわった稗田阿礼を出した稗田氏は、猿女君とは血縁関係にある。
他の祭祀氏族が男性が祭祀に携わっていたのに対し、猿女君は女性、すなわち巫女として祭祀に携わっていた。それ故に他の祭祀氏族よりも勢力が弱く、弘仁年間には小野氏・和邇部氏が猿女君の養田を横取りし、自分の子女を猿女君として貢進したということもあった。