炭水車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
炭水車(たんすいしゃ・テンダーとも呼ばれる)とは、蒸気機関車が使用する石炭や水を積載した車両。これを装備した機関車をテンダー機関車という。
車両によって大小様々だが、大抵の場合、上部に石炭を積み、下部に水を入れる水槽がある。
国産蒸気機関車では9600形で初めて装備された。国産蒸気機関車に伴う炭水車は石炭と水の積載量で区分され、12-17形といえば石炭12トン・水17立方メートルの積載が可能であることを示す。他には、5-10形、6-13形、8-20形、10-20形、10-22形、10-25形などがある。戦後に誕生したC61からは自動給炭装置(ストーカー)を備え、C62では10-22s形となっている。
通常は機関車と対を成すが、運行距離によっては通常より大型の炭水車を装備したことや、余剰や配転で本来の組み合わせとは異なる場合もあった。
外見上は車体長だけでなく上部の切り欠き、配管、台車、尾部の灯火と金具に差異が見られ、戦時省略の台車であったり、C56のように視界確保の必要から両側を大きく除いたものもある。