温室効果ガス
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温室効果ガス(おんしつこうかガス、Greenhouse Gas, GHG)とは、大気圏にあって、地表から放射された赤外線を一部吸収することにより温室効果をもたらす気体の総称であり、水蒸気、対流圏オゾン、二酸化炭素、メタンなどが該当し、その中で最も温室効果をもたらしているのは水蒸気である。近年は人間活動によってその大気中濃度を増しているものも多く、確証は無いものの地球温暖化傾向の主な原因として広く認識されている。ただし、国立環境研究所の調査で温暖化の原因を二酸化炭素増加と答えた者は1割に満たず、オゾン層破壊が原因と答えたものが大半であり、温暖化とオゾン層破壊を混同している者も多い。 京都議定書における排出量削減対象となっていて、環境省において年間排出量などが把握されている物質としては、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)(=亜酸化窒素)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類がある。最も温室効果をもたらしている水蒸気が削減対象とされていないのは人為的に大気中の水蒸気量を制御するのは困難なためである。
[編集] 地球温暖化係数
二酸化炭素を基準に、その気体の大気中における濃度あたりの温室効果の100年間の強さを比較して表したもの。
出典:地球温暖化対策の推進に関する法律施行令(平成11年4月7日政令第143号)
1 | 二酸化炭素 | 1 |
2 | メタン | 21 |
3 | 一酸化二窒素(亜酸化窒素) | 310 |
4 | トリフルオロメタン | 11,700 |
5 | ジフルオロメタン | 650 |
6 | フルオロメタン | 150 |
7 | 1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン | 2,800 |
8 | 1,1,2,2-テトラフルオロエタン | 1,000 |
9 | 1,1,1,2-テトラフルオロエタン | 1,300 |
10 | 1,1,2-トリフルオロエタン | 300 |
11 | 1,1,1-トリフルオロエタン | 3,800 |
12 | 1,1-ジフルオロエタン | 140 |
13 | 1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン | 2,900 |
14 | 1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン | 6,300 |
15 | 1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン | 560 |
16 | 1,1,1,2,3,4,4,5,5,5,-デカフルオロペンタン | 1,300 |
17 | パーフルオロメタン | 6,500 |
18 | パーフルオロエタン | 9,200 |
19 | パーフルオロプロパン | 7,000 |
20 | パーフルオロブタン | 7,000 |
21 | パーフルオロシクロブタン | 8,700 |
22 | パーフルオロペンタン | 7,500 |
23 | パーフルオロヘキサン | 7,400 |
24 | 六フッ化硫黄 | 23,900 |
[編集] 関連項目
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