流産

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流産（りゅうざん、英spontaneous abortion、Miscarriage）とは、妊娠の継続が停止することを指す。

ここでは自然妊娠中絶という意味の流産について記述する。

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[編集] 定義

日本産科婦人科学会では「妊娠22週未満の妊娠中絶を流産」と定義し、22週以降の場合「死産」と定義されている。なお、妊娠12週未満の流産を「早期流産」、妊娠12週以降22週未満の流産を「後期流産」という。

一般的に流産というと自然妊娠中絶のことを指す場合が多い。

[編集] 疫学

全妊娠の8～15%に生じる。

[編集] 原因

[編集] 母体

感染症
子宮の異常(子宮頸管無力症、子宮奇形、子宮筋腫など)
黄体機能不全、高プロラクチン血症
内分泌疾患

[編集] 胎児

染色体の異常、遺伝子病

[編集] 夫婦間因子

免疫異常(免疫応答の異常など)

血液型不適合

[編集] 種類

[編集] 切迫流産(Threatened abortion)

概念：流産が生じようとしている状態。流産になる場合と持ちこたえる場合とがある。
症状：軽度の下腹部の痛みと少量の性器出血
治療：安静を第一とし、塩酸リトドリン（子宮収縮抑制剤）、hCGの投与。

[編集] 進行流産(Inevitable abortion)

概念：流産が生じ進行している状態。
症状：下腹部の痛み、性器出血、子宮頚部の開大
治療：子宮内容除去術

[編集] 完全流産(Complete abortion)

概念：流産が生じ、子宮内容物が娩出された状態。
症状：下腹部痛と性器出血の消失
治療：多少の残存物は必ずあるため、子宮内容除去術が必要

[編集] 不全流産(Incomplete abortion)

概念：流産が生じたが、子宮内に残存物が残っている状態。
症状：下腹部の痛み、性器出血の持続
治療：子宮内容除去術

[編集] 稽留流産(Missed abortion)

概念：子宮内で胎児が死亡している状態であるが、妊婦に症状が無いもの。
症状：自覚症状は無い。妊婦検診等で超音波検査によって発見される
治療：DICを生じやすく、緊急に子宮内容除去術

[編集] 化学的流産(Chemical abortion)

概念：生化学的に妊娠の成立をみた(hCGが検出された。たとえば尿中hCG測定で50U/l反応陽性)と診断されるが、超音波断層法により胎嚢などの妊娠に特有な所見が確認されず、しかも腹痛や子宮口開大などの流産徴候を伴うことなく月経様の出血をみた場合を呼ぶ。
症状：月経様の出血
治療：経過観察

[編集] 臨床像

習慣流産：連続3回以上流産を経験した場合

[編集] 関連

人工妊娠中絶

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