池袋児童の村小学校

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池袋児童の村小学校（いけぶくろじどうのむらしょうがっこう）は、大正の大正自由教育運動を代表する学校の一つ。野口援太郎が、下中弥三郎・志垣寛・為藤五郎などの作った教育の世紀社（「教育の世紀」という教育雑誌を刊行していた）が、創設したもので、1924年 4月に開校した。児童中心主義に立ち、教科や時間割の枠に拘泥せず、子どもと教師の生活共同体的な学びの場を目指した。

ここの訓導として呼ばれた野村芳兵衛が、この短命に終わった学校での実践記録を多く残している。野村の同僚には、上田庄三郎（上田耕一郎、不破哲三の父親）、小砂丘忠義（ささおかただよし）、志垣寛もいた。この学校を手本に、1925年、桜井祐男が関西にも芦屋児童の村小学校、また上田庄三郎も雲雀ヶ岡児童の村を作ったが、東京のもの以上に早く消滅している。池袋児童の村小学校は、1930年代には母体である教育の世紀社の経営が苦境に陥り、児童数も忽ちにして減少し、教育活動そのものが立ち行かなくなり、閉鎖を余儀無くされている。

その後、この学校の中学部としてスタートした学校が、城西学園と改称し、城西歯科大学、城西国際大学を創立。一時中断していた中学部も復活し、ここに児童の村小学校の精神は引き継がれている。

豊島区郷土資料館で、1991年8月1日-9月29日に「こどもの再発見－豊島の児童文化運動と新学校－というタイトルで、池袋児童の村小学校と自由学園を取り上げた企画展示がされたことがある。