氷霧
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氷霧(こおりぎり、ひょうむ)とは霧を構成する水滴が凍り、あるいは空気中の水蒸気が直接昇華して、小さな氷の結晶となって浮かんでいるために視程が妨げられる気象現象である。 厳密には視程が1km未満になった場合を氷霧、視程が1km以上ある場合を細氷(さいひょう)として区別される。
空気中浮かんでいる水滴は過冷却状態となるため0℃以下でも容易には凍らない。そのため通常は気温が-30℃以下になるような極めて限られた気象条件でしか氷霧は発生しない。
氷霧が発生しているときに太陽が出ていると氷の結晶が日光を散乱して輝いて見える。これはダイヤモンドダストとして知られている。
観察例:ダイヤモンドダストは一般的に極めて低温でないと発生しないとされているが、2005年2月9日のつくば市の朝のような-2℃という温度でも短時間ではあるが局所的に発生が観察されている。この際の湿数はほぼ0℃であった。逆に-30℃の12月のロッキー山中の朝でも林の中のみで観察されており風の弱い局所的条件が重要である。3月の蔵王山の霧氷林の中(-10℃程度)の観察では樹高まで多量に認められている。1月のモスクワ近郊の囲まれた中庭(-10℃程度)では温度、風が安定しているため1時間以上に渡って観察された。
北海道旭川市では、1月から2月の朝にかけて普通に観察することができる。
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