氷雪気候
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氷雪気候(ひょうせつきこう)は、ケッペンの気候区分における気候区のひとつで、寒帯に属する。記号はEF。
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[編集] この気候区のあらまし
年間を通じて雪と氷に閉ざされた地。降雪量が融雪量を上回るため、氷河をなす。ブリザードといわれる突風が月に数回吹き荒れる。そのため植物の自生はなく、人間が居住するのも非常に困難な気候区(アネクメネ)である。夏期であっても平均気温としては氷点を超えない。冬期の南極内陸部では氷点下80℃になることもある。
[編集] この気候の成立条件
最暖月平均気温が0℃未満である。最寒月平均気温についての条件はない。
[編集] この気候区にかかわる環境問題
ここ数十年の地球温暖化の影響で、これまで数千年~数百万年ほどの間、溶け出すことのなかったこの区の氷床が融解してきており、海面の上昇など地球環境問題となっている。
[編集] 分布
[編集] 野生動物
一部のわずかな地域、岩場などでホッキョクグマ、ペンギン、アザラシなどの野生動物が生息している。それらは主に周辺海域の魚類を摂取して生活している。もう一つの寒帯であるツンドラ気候の区域に比べて生態系は限られている。
ケッペンの気候区分における気候区分 |
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熱帯 A: 熱帯雨林 (Af) - 熱帯モンスーン (Am) - サバナ (Aw, As) |
乾燥帯 B: 砂漠 (BWh, BWk) - ステップ (BSh, BSk) |
温帯 C: 温暖湿潤 (Cfa) - 西岸海洋性 (Cfb, Cfc) - 温暖冬季少雨 (Cwa, Cwb, Cwc) - 地中海性 (Csa, Csb, Csc) |
冷帯 D: 冷帯湿潤 (Dfa, Dfb, Dfc, Dfd) - 冷帯冬季少雨 (Dwa, Dwb, Dwc, Dwd) - 高地地中海性 (Dsa, Dsb, Dsc, Dsd) |
寒帯 E: ツンドラ (ET) - 氷雪 (EF) |
高山 H |
注意: 6大分類方式。「気候」は省略。 |
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