比内鶏
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比内鶏(ひないどり)は、秋田県北部の米代川流域を中心に、古くから飼育されてきた家禽。首が長く鶏冠は小さい。日本各地の地鶏は東南アジアや中国などの近隣諸国から渡ってきた鶏が自然交配して形成されていったと考えられているが、比内鶏は縄文時代以前から比内地方に存在した日本固有の種であり、野鶏に近く品種改良もされていない貴重な存在である。そのため1942年(昭和17年)7月21日に国の天然記念物に指定された。それにより食用できなくなってしまい、比内鶏の特長を受け継ぐ、比内地鶏が開発された。比内地鶏は、比内鶏とロードアイランドレッド種を掛け合わせたもの。秋田郷土料理のきりたんぽには欠かせない食材である。
[編集] 比内地鶏
薩摩地鶏、名古屋コーチンと並んで三大地鶏に数えられる。 比内鶏の特長を受け継がせるためパートナーとして数百の鶏の中から選び抜いたのがロードアイランドレッド種であった。雄の比内鶏と雌のロードアイランドレッドを掛け合わせた一代限りの雑種F1を品種として固定したのが比内地鶏である。比内鶏は体が小さく繁殖力も弱いため必ずしも食用には向いていなかったが、大型で繁殖力が強いロードアイランドレッドと掛け合わせたことにより比内地鶏ではこの問題を解決している。肉質は「歯ごたえはあるが加熱しても固くなり過ぎず、肉の味が濃い」「濃厚な脂の旨み」など比内鶏の特長を色濃く受け継いでいる。 食用に出荷される比内地鶏は「一坪につき1~1.5羽」の土地を確保すること、放し飼いすること、180日程度の長期飼育などが義務づけられており、経費も全て「比内地鶏専用口座」を通すことなど厳格な規定が存在する。当然これは比内地鶏の品質を維持することや偽物への対策にもつながっている。 また、比内地方の黒土を主とした土壌はその性質から鶏を美味に育てるのに非常に適しており、同じ種の鶏でも比内地方で育てると美味になるという。
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