横内浄水場
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横内浄水場(よこうちじょうすいじょう)は青森県青森市大字横内字桜峯16番地3にある青森市公営企業局水道部の浄水場。横内バイパスの脇にある。水源は横内川。横内浄水場は桜の名所としても知られる。
[編集] 概要
現在青森市の全給水量の約3~4割を担っている。堤川浄水場と、市内5ヶ所の配水所の集中管理システムを担っている青森市の水道施設の機関部である。硬度、蒸発残留物、水素イオン濃度、過マンガン酸カリ、鉄分、pH、匂いとあらゆる面で良質の水質を維持しており、厚生省内の「おいしい水研究会」で1984年「日本一美味しい」水道水と称えられている。
創立時は一日当たり4,150m3であったが、増設工事で現在は50000m3と増加している。しかし、その方式は創立時と同じ緩速濾過方式(堤川浄水場は急速濾過方式)である。一般に良く知られる方法であるが、この浄水方式は自然の浄化作用を用いたものであるため濁りが多くなると取水できなくなるという欠点があり、現在はさほど作られていない。横内浄水場も濁度20度以上になると取水を止めなければならないことになっている。横内浄水場では沈澱池で原水中の濁質を自然沈降により沈澱除去した後、緩速濾過池で1日4~5mの速度で濾過し、最後に塩素消毒を行っている。
[編集] 水源地
水源地は青森市にとっては名誉ある場所でもあるため、不法投棄が行われ始めた時も、2002年3月に「青森市横内川水道水源保護条例」を施行するなどこの地区に関しては特に重点的な保護がされている。また、水道水源保護区域では植林事業を1992年から進めていた。ところが、最初は採草地やカヤ場でやっていたはずのブナ植林がいつの間にか自然林であるミズナラを伐採してからやるようになっていた事が、2004年1月15日の東奥日報に掲載され色々と意見が飛び交った。造林作業道を作る意義も問われ「植樹とは良い事である」という短絡的な考え方に疑問を投げかけた。その後は有識者達や市民らの意見を聞く場を設けている。