桔梗信玄餅
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桔梗信玄餅(ききょうしんげんもち)は、山梨県の製菓メーカー桔梗屋が製造・販売する、山梨の代表的な土産菓子である。
山梨ではお盆になると、仏前に安倍川餅を供えるという習慣があり、桔梗信玄餅はこれにヒントを得て作られたといわれる。昭和43年(1968年)発売開始。4個入りから25個入りまで数種類用意されているが、8個入りのものは布袋に入れて売られている。なお県内の北杜市白州町にある製菓メーカー金精軒では、ずばり「信玄餅」(登録商標)という同様のものを製造販売しており、発売時期も桔梗信玄餅よりも先で、桔梗屋は後発なのだが、宣伝や企業規模の差から信玄餅 = 桔梗信玄餅というイメージになってしまった。信玄は戦国の名将武田信玄にちなむ。
風呂敷を模したビニールで容器が包まれており、その中に黄粉にまぶされた小さな餅が3切れ入っている。それに付属の黒蜜をかけていただく。黄粉がこぼれやすいので、皿か包みのビニールを敷き、その上に容器の中の餅をあけると良い。
国土交通省主催のビジット・ジャパン・キャンペーン (VJC) の一環として開催された2005年の「VJC魅力ある日本のおみやげコンテスト」において、海外の方に日本を強く意識させるものとして和菓子部門で銀賞を獲得している。ちなみに金賞は文明堂のカステラであった
新潟県上越市には上杉謙信にちなんだ「出陣餅」という同様の菓子がある。「出陣餅」は草餅になっているところが相違点である。戦国時代のライバルであった武田信玄と上杉謙信の対決になぞらえて、しばしば「どちらが本家か」という趣旨の論争が起こるが、商品の発売順では「出陣餅」が先行しているとされる。