東郷村 (鳥取県東伯郡)
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東郷村(とうごうそん)はかつて鳥取県中部東伯郡に属していた村。なお、同時期に同じ鳥取県内の気高郡にも同名の東郷村が存在していた。
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[編集] 概要
1940年(昭和15年)当時の世帯数は485世帯、人口は2604人。1889年(明治22年)10月1日、町村制実施により河村郡(当時)の久見・中興寺・高辻・方面(かたも)・川上・別所・引地(ひきじ)・田畑(たばたけ)・国信・小鹿谷(おしかだに)の10ヶ村が合併して成立した。隣接する松崎村と東郷村・松崎村組合を設立していた。また、同村引地地内に1872年(明治5年)に温泉が湧いているのが発見され浴槽が設置された。1904年(明治37年)の鉄道開通に伴い松崎駅周辺(注・下記参照)には旅館街が形成された。明治末期よりこの地の特産品である梨栽培が本格化し、二十世紀梨をはじめとする各種梨が鉄道を利用して全国に出荷されていた。1951年(昭和26年)3月1日、松崎村と合併して東郷松崎町が成立し消滅した。
[編集] 松崎駅と駅周辺の所属
松崎駅周辺は地籍上、東郷村内に立地するが明治期に駅周辺に移住した者の多くが松崎村出身者であったため当時より「松崎」と呼ばれており、松崎村の一部ともされていた。しかし、地籍上は東郷村であるため駅名の変更問題が起こることとなった。現在も一部地域は地籍上は大字・中興寺(東郷地区)の地内であるが松崎地区(現在は独立して大字・旭となっており、松崎・龍島[りゅうとう]とともに松崎地区を構成している)に属しているという状態のままである。
[編集] 関連項目
[編集] 参考図書
- 東郷町誌
- 角川日本地名大辞典31鳥取県
- 東郷尋常高等小学校郷土室編「東郷村郷土読本」