暗黒星団帝国
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暗黒星団帝国(あんこくせいだんていこく)は、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズのうち、テレビスペシャル『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』およびアニメ映画『ヤマトよ永遠に』に登場した、架空の星間連合国家の名称。元首は、『新たなる旅立ち』では、グレートエンペラーと名乗っているが、声だけの登場。『永遠に』で登場した元首は聖総統スカルダートと名乗っており、両者が同一人物なのか否かは、結局不明なままであった。
シリーズ初出の『新たなる旅立ち』では、西暦2201年星間戦争遂行に必要なエネルギー獲得のため、マゼラン方面軍を派遣。星間戦争に使用する目的でガミラス星の放射性物質・ガミラシウム(ほぼ同様の組成を持つ物質であるイスカンダルの放射性物質・イスカンダリウムも併せて)を採掘中、故郷に一目別れを告げに来たデスラー総統の怒りを買い、ガミラス残存艦隊と戦闘を開始する。
『ヤマトよ永遠に』では、西暦2202年に地球を奇襲攻撃してくる。超科学力を誇る暗黒星団帝国の人々はサイボーグ状態の身体になっており(何故そのような身体になったかの経緯は語られない)、蔓延する生命活力の減退を解決することを目的として、地球人の生身の肉体を手に入れるために地球に侵略をしてきたという。但し、これは同帝国の一将校でしかないアルフォン少尉の劇中での発言での話であり、真相は不明であり『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』で突如現れたヤマトには、自動惑星ゴルバによる圧倒的な力を見せ付け戦闘では戦わずして事実上勝利するものの、その前にプレアデスとデーダー机下の遊動艦隊を失ったことや、スターシャの自爆によって戦争目的であるガミラシウム・イスカンダリウム採掘を結果的に阻止されたことへの報復とも受け取れなくもない(但し、地球攻略の目的がそのような報復であるとのコメントも劇中には一切無い)。
なお、暗黒星団帝国の戦艦等の武装に用いられている金属ないし元素は、原子振動数の関係のためか波動砲のタキオン粒子と過剰に反応するものであり、このため、暗黒星団帝国は波動エネルギーの塊であるヤマトを恐れ、ヤマトを捕獲ないし破壊することに執念を燃やす。しかし、それ故に波動エネルギーを防ぐコーティング技術も開発されているようで、デスラー砲の効かない自動惑星ゴルバ、重核子爆弾、無限ベータ砲、新波動砲も効かない超合金などを実用化している。しかし、一旦破られると波動エネルギーに対して極めて脆い面を露呈する。
なお、暗黒星団帝国は、シリーズ中、直接地球上を占領・制圧するに至った唯一の国家でもある。
暗黒星団帝国の本国は、地球から約40万光年、大マゼラン星雲から約57万光年の距離にある、黒色銀河と白色銀河からなる二重銀河に存在する。本星はグロテスクな人工天体デザリアム星。ヤマトをだますために地表を地球に似せたカモフラージュをしたが、波動砲によって偽装は暴かれる。装甲は、自動惑星ゴルバのように堅牢で新波動砲すら受け付けないが、両極に出入り口があり、サーシャ(澪)の手引きによってデザリアム星中心核にまで侵入したヤマトは、その暗黒の空間に浮かぶ水晶都市を波動砲により攻撃、その誘爆により、二重銀河も崩壊するのであった。