文豪
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文豪(ぶんごう)は日本電気(NEC)が発売した、日本語ワードプロセッサ(以下ワープロ)専用機。パソコンライクな使用方法が出来、モデル末期にはインターネット接続ができるカラー液晶モデルも存在した。
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[編集] 概要
文豪JXシリーズ、文豪Hyper7シリーズ、文豪ミニ7シリーズ、文豪ミニ5シリーズ、文豪ミニ3シリーズが発売されていた。東芝のRupo、富士通のOASYSと並ぶワープロ専用機の主要機種。
[編集] パソコンとしての使用方法
[編集] 文豪ミニ5シリーズ
文豪ミニ5シリーズでは、制御キーと拡張キーを押しながら電源を入れると CP/M が起動し、CP/M マシンとして使用することができた。
[編集] 文豪ミニ7シリーズ
[編集] 文豪ミニ7搭載の MS-DOS を使う方法
文豪ミニ7シリーズの起動ディスクは MS-DOS Ver. 2.11 で起動するようになっていたが、ユーザには直接見えない形になっていた。文豪ミニ7シリーズの起動ディスクを PC-9801 シリーズなどのパソコンを利用して、文豪のシステムではなく、COMMAND.COM が起動するように変更することで MS-DOS マシンとして利用できた。しかし、この方法では、ANSI エスケープ・シーケンスを利用できない、漢字入力ができないなど、あまり便利な環境を作ることはできなかった。
[編集] 肱陽塾のパッチを当てる方法
PC-9801 用の MS-DOS のシステム・ディスクに愛媛県の学習塾、肱陽塾が発売していたパッチを当てると文豪ミニ7シリーズ用の MS-DOS のシステム・ディスクを作成することができ、これにより MS-DOS マシンとして使用することができた。LHarc(LHA)や PKZIP、MS-C 5.10 や Turbo Pascal Ver. 3 といった MS-DOS 汎用のソフトウェアは文豪ミニ7シリーズで動作した。これにより、文豪ミニ7シリーズでソフトウェア開発ができ、文豪ミニ7専用のソフトウェアも多数製作、公開された。肱陽塾のパッチでは、ANSI エスケープ・シーケンスが実装され、日本語入力は文豪ミニ7にもともと内蔵されている日本語変換機能を呼び出すことで利用できた。また、プリンタ・ドライバも付属していた。また、外部ハード・ディスクを増設する人もいた。