放送研究会
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放送研究会とは、主に放送業界に興味がある者によって構成される大学生のクラブ活動。 その団体名が長くなることが多いため、アルファベット3~4文字の略称を使用することが多い。
その活動は放送番組の制作を中心としており、年に数回の番組発表会(通称:番発)と呼ばれる発表会で番組を発表する。
広告研究会などど混同されることが多いが、その内容は微妙に異なる。
アナウンス研究会と同様に研究活動はほとんどない。
[編集] 組織
- 会長(代表、部長、会長、幹事長、委員長)
- 研究会の責任者で、名称はそれぞれの団体で異なる。通常、学生の責任者は「部長」と呼称される。一部の団体では顧問にあたる大学教員の責任者を「会長」とし、学生の責任者を「幹事長」と呼称することがある。大学の事情によって委員会だったものがサークルに転移したものもあり、そういったサークルでは責任者を「委員長」と呼称することもある。
- 渉外部長(外務部長)
- 放送系のサークルは全国に多数存在し、首都圏や都市部においてはそれらの連盟がいくつか存在している。それら他大学の放送系サークルとのネットワーク作りや番組発表会における集客を統括する役職。いわば「営業」のようなものでサークルの顔となることが多い。
- アナウンス部
- 放送研究会の中で、主にアナウンスを担当する者によって構成される部門。その中はさらに細分化されることもあり、MCパート、DJパート、ラジオドラマパートなどがある。
- 制作部
- 放送研究会の中で、主に番組制作を担当する者によって構成される部門。プロデューサーやディレクターを志望する者が多く、ラジオドラマや映像作品、ミュージッククリップの制作など多岐にわたる。
- 技術部
- 放送研究会の中で、主に技術部門を担当する者によって構成される。カメラや音声、PAなどを担当する。放送機材を使用するため、理数系の大学になるとこの分野の担当者が多くなる。
- 編成部
- 放送研究会の中で、主に編成・運営を担当する者によって構成される。設置されている大学は稀で、機能も大学によって異なる。基本的に、番発の運営・番組編成・施行、クラブ活動の計画立案・実施などを行う。
[編集] 外部団体
- MBA(Mimizuku Broadcasting Association)
- ビクターエンタテインメントなどによって設立された首都圏の放送系サークル連盟。2006年現在は37団体が所属している。運営はMBA設立者である市毛達郎氏らが設立した会社「有限会社みみずく企画」が行っており、合宿などを企画している。年末には「キャンパスDJコンテスト」が企画、開催している。
- KATAKURICO
- MBAに参加する放送系サークルがTOKYO FM支援の元に設立した団体。団体の活動目的は、DJライセンスの管理と人材交流となっている。元々は渋谷駅地下のKATAKURICOスタジオの空き時間を利用してDJを行っていたことからこの名称になっている。2006年現在24団体が加盟しており、納涼祭やクリスマスパーティー、2003年からはDJトーナメントコンテスト「D-1グランプリ」が年間行事として定着している。
- アムラックスキャンパスチャンネル
- 通称「ACC」。東京都豊島区池袋にあるトヨタ自動車のショールーム、「アムラックス東京」の地下フロアにあるDJブースで公共性の高いDJパフォーマンスを行っている。2006年で番組開始から5年を数える。番組・イベントのクオリティは、外部団体の中で群を抜いていると広告関係者の間では言われている。2006年現在18団体が加盟しており番組を放送している。MBAの影響を一番受けていない組織と言われる。「ACC SP」や「ACC SP WEEK」といった、学生が中心となったイベントを年に数回催すことがある。
- 「ACC」は過去に、アムラックストヨタ提供のInterFMの番組やavex提供で最新曲を紹介する形式のストリーミング放送をしていた時期があった。
- 当時学生だった、フジテレビアナウンサー小穴浩司・TBSラジオキャスター宮前景・毎日放送アナウンサー松本麻衣子・テレビ宮崎アナウンサー赤間瞳など、多数の学生が番組に出演をしていた。また、この時期に組織幹部・番組アシスタント・イベントスタッフ等を務めた多くの学生が、放送局・番組制作会社・広告代理店・出版社・新聞社といったマスコミ業界に就職を果たしていることが、現在の「番組・イベントのクオリティは群を抜いている」と言われる評判を形成した所以でもある。
- JMF
- Joint Monitor Festivalの略称で、加盟団体が制作したラジオドラマ、映像を集め、モニターする団体。現在11団体が加盟。MBAなどとは繋がりはないが、加盟校が殆ど。担当者の連帯感が強く番組のクオリティも高い。毎年加盟団体が持ち回りで中心を担う。
- 6大学交歓会
- 慶応、青学、立教、白百合女子大、聖心女子大、清泉女子大などによって構成される、機材講習や人材交流のための団体。実質的な活動は、交流目的の会合が中心と言われている。
- NEW5
- MBAに加盟する団体の中で、新興団体を中心に構成した団体。市毛達郎氏(前述)が選定したもので、最初の構想段階では、明治大学、尚美学園大学などを中心として6校を据える予定であったが、その2校が早々と離脱を表明したため、実質的な活動はない。