手話落語
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手話落語(しゅわらくご)は、手話を用いて演じる落語の総称である。
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[編集] 沿革
創始者は桂福団治。自身が一時的に発声障害に見舞われたことをきっかけに聴覚障害者の楽しめる落語を作ることを思いつき、実践を始めた。その後バリアフリー社会の進展に伴う手話の普及に付随して広まった。
[編集] 特徴
主な対象は聴覚障害者であるが、健常者も一緒に楽しめるようになっている。手話落語では、演者は手話を用い、基本的に自分では口を使わない。しかし、手話のわからない健常者向けに通訳が入る場合が多い。通常の落語でよく用いる語呂合わせなどの手法は取り入れるのが難しいため、もっぱら小噺をメインに据えた高座になることが多い。また、落語には手話にない単語が登場することも多く、その分工夫が求められる。
[編集] 現状
現在、落語家の中で手話落語に取り組んでいるものはごく僅かである。メインの活動者はアマチュア落語家であるといっていい。また、発表の舞台も主として福祉関係の集会など、非常に限られたものとなっており、一般に広く浸透しているとはいいがたい。今後の発展が期待されている。
[編集] 主な実践者
- 林家とんでん平
- 古今亭円菊
- 楽福亭あんみつ
- デフ一福
- 福団治亭くいだおれ