恋の奇跡

弁護士の父を持ち両親の愛情に恵まれて育った塚本妙子は天真爛漫で心優しい少女だが102キロの体重に深くコンプレックスを持ち隣家に住む幼馴染の甲斐への想いも封印していた。高校の卒業式がおこなわれた日の夜、妙子と同い年で遠縁の親戚だという倉田雪乃が塚本家に引き取られる。美しい容姿と底抜けに明るい性格を持つ雪乃は女子大生モデルとして活躍。誰からも愛されていたが3年が経過する頃から妙子の母、彩子は妙子の父である正春との間に彼女が何かの秘密を持っているのでは？と疑う様になる。同時に悪魔の様な本性を次第に現し出した雪乃は彩子の嫉妬心を煽り夫婦仲を険悪にさせた上で彩子を自殺に見せかけて殺害。疑いの目を向けた妙子に「私を疑うのはあなたの心が醜い証拠。姿が醜い人は心も醜い」と言い放つ。甲斐も雪乃に誘惑されていて絶望した妙子は踏切で自殺を図るが間一髪で謎の医師、聖達彦に救出される。生まれ変わってみないか？と言う聖の指導の下で1年間、過酷なダイエットに励み華麗なる美貌を手に入れた妙子。しかし戻ってみると家は競売に掛けられている最中。父は行方不明。甲斐は広告代理店に就職して家を出たと言う。父の行方を捜す為にと母の結婚前のフルネーム「井上彩子」を名乗り聖の紹介したメイクアップアーティストのアルバイトを始める妙子。見事に芸能界入りを果たした雪乃に接近してゆく。雪乃は仕事で一緒になった代理店新入社員の甲斐と交際していた。雪乃の専属アーティストとなった妙子は美貌が買われ芸能界入りのチャンスを得るが…。ドラマ化に際して雪乃と塚本家の繋がり、登場人物の性格などに設定変更が加えられるなど、あく抜きが行われ原作とは大分、異なったストーリーとなった。