従属理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
従属理論(じゅうぞくりろん)
従属理論(じゅうぞくりろん、dependency theory)とは、経済学・社会学において提起された学説。ラウル・プレビッシュによって最初に提唱されたと言われる。マルクス主義の影響が大きい。
第三世界の低開発は彼らを支配する先進国に原因があり、この問題を解決するには、前者の後者への従属を断ち切る必要があるというもの。
代表的な論者がドイツ出身の経済学者、アンドレ・グンダー・フランクであり、これを批判したのがアルゼンチンの政治学者、エルネスト・ラクラウである。また、エジプトの経済学者、サミール・アミン、ブラジルの経済学者、テオトニオ・ドス・サントスなどによる学説がある。ブラジルの社会学者、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾは、フランクの学説をさらに洗練させた。
1980年代のNIESの成功で、従属理論の影響力は低下した。しかしながら、この議論は、ヨハン・ガルトゥングの構造的暴力論に影響を与え、イマニュエル・ウォーラステインの世界システム論に引き継がれた。
[編集] 関連項目
- 中心と周辺
カテゴリ: 経済関連のスタブ項目 | 経済学 | 社会学