幻想水滸外伝
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幻想水滸外伝は、幻想水滸伝シリーズの外伝作品。
幻想水滸外伝Vol.1 ハルモニアの剣士と幻想水滸外伝Vol.2 クリスタルバレーの決闘の二作品から成る。
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[編集] 概要
幻想水滸伝IIから派生した物語で、主人公はナッシュ・ラトキエという男性である。舞台はIIの統一戦争前期と戦後三ヵ月ほどたった時期である。ナッシュ・ラトキエとその因縁の敵、サジとの闘いが物語の軸となる。外伝というだけあって、本編のシナリオ補足、発展をさせた内容となっており、前作前々作のキャラクターが多数登場する。前もっていっておけば、ゲーム性はあまりない。ゲームの形を取った小説を読むようなものであり、不満の声もある。I、IIのデータをコンバートすることも可能で、コンバートすれば特殊イベントを見ることができる。
[編集] 幻想水滸外伝Vol.1 ハルモニアの剣士
2000年9月21日発売。プレイステーション用ゲームソフト。シリーズ初のアドベンチャーゲーム。次の4章から成る。
- Episode 1:来訪者
- Episode 2:理由
- Episode 3:帰る場所
- Last Episode:戦いの終わりと始まり
[編集] 幻想水滸外伝Vol.2 クリスタルバレーの決闘
2001年3月22日発売。プレイステーション用ソフト。前作と同じくアドベンチャーゲーム。 次の4章から成る。
- Episode 1:誇り
- Episode 2:カレリア
- Episode 3:はぐれ竜
- Last Episode:最後の真実
[編集] 引継ぎ
引継ぎにより、入手できるCGが増える。
[編集] 登場人物
- ナッシュ・ラトキエ
- 外伝の主人公。ハルモニア神聖国の諜報員。「金髪のナンパ男」とも呼ばれる(シエラが仲間に言いふらした)。運はないが悪運は強いタイプ。使用武器は袖の中に隠してある射出武器のスパイクだが、本来の武器は猛毒を仕込んだ二本の双蛇剣「グローサー・フルス」である。この剣を使ってユーリの婚約者であるザジを殺した負い目からか、いつもはこの剣を「魔剣」と呼んで封印、滅多に使用しないが、使用したときはシードとクルガンの2人と互角に戦ったり、ドラゴンを1人で殺せるほどの力を発揮する。また、かつて「ほえ猛る声の組合」で訓練をしていたこともあるため火薬の扱いは得意。クライブやエルザとはその時からの知り合いでもある。決め台詞は「大抵はこれで終わりじゃない」。
- その後、ナッシュ・クロービスの名を名乗り、幻想水滸伝IIIにも登場。既婚との事だが、相手はシエラ説、レナ説、実は未婚で「カミさん=上司(ササライ)のこと」説などあがっているが、結局不明のままである(シナリオを担当した村山吉隆がコナミを退社したため、真相が明かされる可能性は低いと思われる)。
[編集] 幻想水滸伝IIのキャラクター
- シエラ・ミケーネ
- 見た目は美少女だがその正体は年齢推定800歳のヴァンパイアの長老。古臭い言葉で喋る。ナッシュ曰く「吸血妖怪オババ」との事だが、本人は年齢を気にしているため「オババ」と呼ばれると怒り、雷を落とすことも。本来の月の紋章の継承者ではあるが、ネクロードに奪われたため所持していない。現在はネクロードを追いつつ、人の生き血をすすって生き延びているかつての同胞達を葬っている。その途中でナッシュと出会い、真の紋章の情報と引き換えに荷物持ちとして同行させた。ナッシュの事は気に入っており、ナッシュからもプロポーズに近い言葉をもらったが、彼のためにやんわりと断っている。
- 幻想水滸伝IIIには登場しなかったが、壁新聞でナッシュと会っていたことが判明。
- テレーズ・ワイズメル
- グリンヒル市の市長代行。ナッシュ達の協力によって1度は王国軍を撃退した。しかしジョウイの策によって内紛が起き、王国軍に占領されてしまう。
- ニナ
- グリンヒルの学生。男に惚れやすい性格で、今作ではナッシュを気に入り、付きまとう。
[編集] 外伝オリジナルキャラクター
- ザジ・キュイロス
- 本名、サナトス・クロフォード。ハルモニアの同化政策により、クリスタルバレーへ連れてこられた。その後、ほえ猛る声の組合のガンナーとなる。ナッシュの父を殺害し、謀略に気付いたナッシュのグローサー・フルスによって葬られたはずであったが、生きのびて再びナッシュの前に現れその命を狙う。
- ユーリ・ラトキエ
- ナッシュの妹。ザジと婚約していた。
- レナ・スフィーナ
- ハルモニア神聖国神官将親衛隊に所属する女性で、ナッシュと年齢は二つしか変わらないが、一応叔母にあたる。非常に頭の切れる女性で、ナッシュの手助けをしたりした。直属の上司としてササライがいる。
- リイン・ペンネンバーグ
- シエラ・ミケーネが最初に吸血鬼にした男であり、恋人だった。某国の騎士だったが、自分が守るべき少女を惨殺され、自身も重体に陥る。全てに絶望した彼は、少女を殺した者たちに制裁をくだすべく、吸血鬼になることを望み、シエラは彼の血をすすった。吸血鬼となった彼は復讐を果たし、その後はシエラとともに長い年月を二人で過ごした。しかし、ネクロードが村に祀られていたシエラの月の紋章を強奪、リインは苦しみの果てに死ぬか人の生き血をすすって生き延びるかの選択を迫られる。彼は後者を選び、シエラ曰く悪鬼に成り果てた。その後、ナッシュの手助けを受けたシエラに命を絶たれた。