岩手県立黒沢尻北高等学校

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岩手県立　黒沢尻北高等学校（いわてけんりつくろさわじりきたこうとうがっこう）は、岩手県北上市にある公立の高等学校。

男女共学。旧制黒沢尻中学校として創立され、以来、県内有数の進学校として多数の卒業生を輩出している。文武両道をモットーとした質実剛健の校風。弊衣破帽に足駄といったバンカラスタイルが應援部を中心に継承されている。

2006年、２年生の理系の生徒に対し学習指導要領で必修とされている世界史の授業などを行っていなかったことが判明した。

略称は黒北（くろきた）、黒陵（こくりょう）とも呼称する。なお、同窓会は、黒陵会という。

[編集] 学科

全日制課程　普通科

[編集] 所在地

岩手県北上市常盤台1-1-69

[編集] 部活動

[編集] 應援部

弊衣破帽にマント、足駄といったバンカラスタイルは、全国的にもめずらしく、入学時における新入生との対面式や厳しい応援歌練習、対外試合での応援活動の模様は、マスコミ等にもたびたび取り上げられることがある。バンカラは、旧制高校に対する憧れとも言われているが、盛岡第一高等学校、一関第一高等学校など旧制中学を母体とする岩手県内の進学校に受け継がれている。また黒陵應援部は、『應援団』ではなく『應援部』であり、県内で唯一、部活動として活動しているのが特徴である。バンカラスタイルの応援は、野球応援などでもブラスバンドを一切使用せず、太鼓と声だけで行う。黒陵の応援といえば校章が描かれた紫色の応援旗を中心に、手振り、扇子、番傘などを用いて行う。特に扇子を用いた『ジガモガハ』や、番傘を振り回しながら踊る『傘踊り』などが有名である。また普段はボロボロの学生服(ボロ服)を着ているが、応援をするときにだけ着る正装(胴衣に袴、肩には襷を掛け、腰には手拭いを何本もぶらさげる服装)がある。応援活動を通じて、愛校心が培われ、同窓会との一体感が醸成されるなど、校風の継承に大きな役割を担っている。

[編集] 運動部

ラグビー部　2005年度（第85回）全国高校ラグビー大会ベスト16
ソフトテニス部 1999年度インターハイ男子団体戦優勝（全国制覇）、2002年度インターハイ女子個人戦吉田・伊藤組出場、2004年度高校総体男子団体戦優勝、同男子個人戦村上・吉田組優勝など。
その他

[編集] 文化部

吹奏楽部　2006年度(第29回)全日本吹奏楽コンクール岩手県大会　金賞(最優秀)
音楽部
放送部
ＧＭＣ(ギター・ミュージック・クラブ)
その他　2006年第17回国際生物学オリンピック（アルゼンチン大会）高橋勝平日本代表選手

[編集] 出身者

小笠原亘 - ＴＢＳアナウンサー。
後藤昌次郎 - 弁護士。松川事件、青梅事件、日石・土田邸事件、総監公舎爆破未遂事件、日大闘争警官傷害致死事件など著名冤罪事件を数多く手がけた刑事弁護の大家である。著書に『冤罪』（岩波新書）などがある。
斎藤環 - 精神科医、評論家。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学。著書に『ひきこもり文化論』（紀伊國屋書店）などがある。
鈴木裕樹 - 俳優（ワタナベエンターテインメント所属）。D-BOYSのメンバー。映画『純ブライド』（大矢タカオ役）、実写版『テニスの王子様』（大石秀一郎役）などに出演。
鈴木正朝 - 新潟大学法科大学院教授（情報法、個人情報保護法）。著書に『これだけは知っておきたい個人情報保護』（共著、日本経済新聞社）などがある。なお、同書は法律関連書籍としては異例の76万部を発行、2005年の年間ベストセラー（日販・トーハン調）総合5位、単行本ビジネス書部門1位となる。
高橋喜平 - 氷雪研究家（日本雪氷学会賞、吉川英治文化賞受賞）、エッセイスト（日本エッセイストクラブ賞受賞）。ちなみに、東京大学名誉教授の高橋延清は弟、直木賞作家の高橋克彦は甥にあたる。
高橋富雄 - 東北大学名誉教授、福島県立博物館名誉館長。東北古代史研究の第一人者である。比較的入手しやすい一般書としては『平泉の世紀（ＮＨＫブックス）古代と中世の間』（日本放送出版協会）などがある。
高橋延清 - 東京大学名誉教授、元東京大学北海道演習林場長。教壇に立つことなく生涯現場での研究に没頭した森林研究の権威。生態系への配慮から生まれた独特な伐採法による天然林の育成法「林分施行法」をまとめ上げた。「どろ亀先生」の名で知られる。（氷雪研究家でエッセイストの高橋喜平は兄、直木賞作家の高橋克彦は甥にあたる。）
鄭大均（ちょんてぎゅん）- 首都大学東京都市教養学部教授（日韓関係論・アジア地域文化論）。著書に『韓国のイメージ』（中公新書、95年、96年大平正芳記念賞）などがある。
三浦雄一郎 - プロスキーヤー。世界七大陸最高峰からの滑降に成功。2003年に世界最高齢（70歳7か月）でのエベレスト登頂に成功（ギネスブックに掲載）。2006年9月、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載。なお、旧制黒沢尻中学入学後、途中で青森県立弘前高等学校に転校したため卒業生ではない。同窓会では「推薦同期生」としている。
三田紀房 - 漫画家。作品に『ドラゴン桜』（第29回講談社漫画賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞）などがある。
桑島法子 - 声優。学校の気風に馴染めず入学後半年で中退する。