小アグリッピナ
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小アグリッピナ(Agrippina Minor, 16年11月6日 - 59年3月)は、ゲルマニクスと大アグリッピナの間の娘。3代皇帝カリグラの実の妹。皇帝ネロの母親として知られている。
自分の息子ネロを帝位につけることを強く求めており、そのためにローマの法律でも禁止されていた親戚関係にあたる叔父のクラウディウスと強引に結婚している。なおクラウディウスの死因についてはアグリッピナが暗殺したのではないかともいわれている。その後ネロを帝位につけて政治に口出しするが、ネロに嫌われて暗殺されてしまう。スエトニウスの「皇帝伝」には輿に乗って市内を移動する間にネロと母子相姦をしたという話もあり、ネロが暗殺したのはこれが原因ともいわれる。アグリッピーナコンプレックスの語源としても知られる。
同名の母アグリッピナと区別して小アグリッピナと呼ばれる。
なおドイツの都市ケルンは「コローニア・アグリッピナ」(COLONIA AGRIPPINA)謂い、彼女に因む。