奥村宏
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奥村 宏(おくむら ひろし、1930年 - )は、日本の経済学者、評論家。
旧制第六高等学校入学、在学中学制改革により1953年岡山大学法文学部卒(同級生に元検事総長吉永祐介、元通産事務次官小長啓一がいる)。産経新聞記者、日本証券経済研究所主任研究員勤務を経て、1984年龍谷大学教授、1994年中央大学商学部金融学科教授(2001年定年退任)を歴任。
[編集] 法人資本主義
日本の産業構造・財閥・企業グループ研究において、大企業の株式所有構造に焦点をあて、企業系列化の形成に伴う、企業間における株式の相互持合を分析し、法人による株式所有に日本型株式会社の特色を、法人資本主義と名づけた。その中で、法人資本主義は、
- 株式所有の空洞化をもたらしつつ、業績にかかわりのない株高構造を支える、
- 系列内外を問わず業務提携を支える持合が、企業経営に対する監視機能を喪失し無責任体制を構造化、ひいては、
- 会社不祥事の続発に歯止めをかけることのできない経営構造を生み出し、
- 死ぬまで会社にしがみつく「会社本位人間」が成立する前提とすらなっている、
と分析した。
[編集] 著書
- 『法人資本主義』
- 『日本の六大企業集団』
- 『株とは何か』
- 『企業買収』
- 『会社本位主義は崩れるか』
- 『株主総会』
- 『21世紀の企業像』
- 『無責任資本主義』など多数
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