大縣神社
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大縣神社(おおあがたじんじゃ。「大県神社」とも表記。)は、愛知県犬山市にある神社である。別名「姫之宮(ひめのみや)」。式内社(名神大)。尾張国二の宮。旧国幣中社。別表神社。
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[編集] 概要
社伝によれば、垂仁天皇27年(紀元前3年)に本宮山頂より現在地に鎮座したとされる。
祭神は、大縣大神(おおあがたのおおかみ)としている。大縣大神は、国狭槌尊とする説、天津彦根命(大縣主の祖神)とする説、少彦名命とする説、大荒田命(日本武尊の三世孫で迩波縣君の祖)とする説、武恵賀前命(神八井耳命の孫)とする説などがあり、はっきりしない。いずれにしても、「大縣大神は、尾張国開拓の祖神である」とされている。 境内には、いくつかの境内社がある。かつては別宮二社、末社52社があったとされる。その中の一つの摂社の姫の宮には、玉姫命が祀られている(倉稲魂神とする説もある)。ここは古来より安産・子授など女性の守護神として崇敬されており、女性器をかたどった石などが奉納されている。これは田縣神社の男性器に対応するものである。本宮山の山頂には、大縣大神の荒魂を祀る本宮社がある。
また同神社は、愛知県で二番目に大きい前方後円墳である茶臼山古墳(青塚古墳)も管理している。付近には、円墳などの古墳群が点在する。
境内の裏手のある山の斜面には、たくさんの梅が植えられている。
[編集] 祭事
- 豊年祭(ほうねんまつり) - 「姫の宮祭り」とも言う。毎年3月15日の直前の日曜日に行なわれる祭事。女性器をかたどったものを巫女たちが抱えて練り歩く。このお祭りと対になっているのが、田縣(たがた)神社の豊年祭で、こちらでは男性器をかたどった神輿やものを担いで練り歩く。
- 梅まつり - 毎年3月、梅の花が咲く時期に行なわれる祭。俳句大会なども、行なわれる。
[編集] 備考
- おみやげ品として、女性器をかたどった飴が売られている。