大文字
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大文字とは
- (おおもじ) 横文字において、要所に使う大ぶりの字形の文字。対義語:小文字:ここで記述する。
- (だいもんじ) 大きい文字。
- (だいもんじ) 日本各地で行われる「大」をかたどったかがり火。京都市の五山送り火が有名。その他については大文字焼き参照。
大文字(おおもじ)は、ラテン文字、キリル文字、ギリシャ文字で、文頭、固有名詞のはじめなどに使う大ぶりの字形の文字である。もともとこれらの文字では大文字だけを使って記述してきたが、筆記を簡単にするために、角を丸めたりした文字から小文字が現れると、大文字と小文字がひとつの文、単語の中で混在して用いられるようになった。
語頭で大文字が使われるのは、次のような場合である。
- 文のはじめ
- 固有名詞
- ドイツ語などではすべての名詞
- 英語などでは、固有形容詞
- フランス語などでは人をあらわす国籍名詞、「~人」。ただし同じ語をすべて小文字で書くと形容詞、または男性形は言語名。
- 英語では、題名の語頭(代名詞、前置詞、冠詞等を除く)
- 英語、ギリシア語などでは、曜日名、月名
- 英語のI, ドイツ語のSieなど一部の代名詞、特に敬称
そのほか、特別な場合には、単語の文字すべてを大文字で書くことも行われる。
- 頭字語は普通大文字で書かれる。
- フランスなどでは、人名で姓名を明示するとき、姓の文字すべてを大文字で書くことが行われている。
- 日本人など姓名の順が欧米と異なる人名を原語のままの順で書くとき、姓を明示するため全て大文字で書くことがある。
- 見出しなど強調のため、また小説などで大声で叫んでいる場面において文を全て大文字で書くことがある。
- 注意書きなどで、注意を喚起するため文中のNOTなど重要な一語のみを全て大文字で書くことがある。
- コンピュータの処理能力や容量が乏しかった時代には、ラテン文字のうち大文字しか扱えないシステムが多かった。