夏油温泉
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夏油温泉(げとうおんせん)は岩手県北上市(旧国陸奥国、明治以降は陸中国)にある温泉。北上市西部、焼石岳中腹の渓谷にある。交通の不便さから秘湯と呼ばれている。
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[編集] アクセス
北上市街から山の中の一本道を渓谷沿いに1時間ほど上ったところにある静かな温泉である。
冬場は夏油高原スキー場から先の道が通行止めとなるため行くことは出来ない。
[編集] 泉質
- 塩化物泉など
[編集] 温泉街
渓谷沿いに露天風呂等各種の風呂が並んでいる。立ち寄り湯(宿泊なしの入湯のみ)も可能で、露天風呂に入浴することができる。なお、かつて温泉街の名物として天然洞窟内に温泉が湧き出た洞窟風呂が存在した。温泉は現在も湧出しているが、管理がきちんと行われていないことを理由に入浴禁止であり、見学のみとなっている。洞窟風呂自体はかなりの奥行きがあるが照明が全く無いので真っ暗である。湯は浅く大人の膝くらいでぬるめである。
3軒の旅館が存在する。その中でも、日本秘湯を守る会にも属する「元湯夏油」の敷地内の通りの両側には、売店や食堂、マッサージ屋などがひしめき合い、さながら街並みのような光景を形成しているのが大きな特徴である。
[編集] 歴史
発見は850年以上前。平家の落人の末裔が巨大な白猿と戦った翌年、その猿が気になって山中深く入った際に、温泉で傷を癒している姿を見て発見したとされる。「夏油とはアイヌ語の「グットオ(崖のあるところ)」が語源とされる。