千葉県東方沖地震
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千葉県東方沖地震(ちばけんとうほうおきじしん)は、1987年12月17日午前11時8分ごろ、千葉県東方沖太平洋沿岸で発生したマグニチュード6.7の地震。
千葉県の広範囲で震度5を記録し、死者2名、建物全壊10、一部破損60,000余で、被害の中心は千葉県であった。関東地方に比較的大きな被害をもたらし、また死者まで出した地震としては1923年の関東地震以来であり、その点でも当時注目を集めた地震である。
道路の陥没や地割れ、屋根瓦の崩落やブロック塀の倒壊などの住宅被害が千葉県九十九里浜沿岸地域を中心に発生。また九十九里浜沿岸や東京湾沿岸、利根川流域沿岸などでは液状化現象が発生し被害をもたらしている。
関東地方南部の地殻構造は、表層の北米プレート(とされる)、相模湾からもぐりこむフィリピン海プレート、日本海溝からもぐりこむ太平洋プレートの3層からなる複雑なものであるが、この地震は2層目のフィリピン海プレートの内部で断層運動が発生したスラブ内地震であった。
震源の千葉県東方沖はしばしば大揺れを齎す地震の発生源として知られ、“地震の巣”でもある。