十七絃

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十七絃（じゅうしちげん）は、作曲家・箏曲家の宮城道雄が考案した、17本の絃を持つ箏。十七絃箏（じゅうしちげんそう）とも呼ばれ、絃の文字は「弦」とも記す。

宮城道雄が邦楽合奏において低音域を担当する伴奏用楽器として、1921年に開発した多絃箏（絃が13本よりも多い箏）であり、低く調弦される17本の絃が大きな特徴である。そのため、絃は通常の箏より太く丈夫で、演奏するための爪も厚みのある専用のものが用いられる。また、全体的な構造は通常の箏と同じであるが、全長約210cm、幅が約35cmと一回り大きく、重量も8kg程度となる。なお当初は2.5m程度のさらに大きな十七絃もあったが、性能に大差はないために廃れた。

本来は低音部を支えるために考案されたが、ヴァイオリン属におけるチェロのように、現代邦楽などでは伴奏楽器としての他、主奏楽器、独奏楽器としても広く用いられている。宮城道雄は他にも八十絃箏、短箏などを考案したが、十七絃以外はいずれもあまり広まらずに終わった。

[編集] 関連項目

• 箏：13本の絃を持つ通常の箏。
• 八十絃筝：十七絃と同じく宮城道雄が考案した、80本の絃を持つ多絃箏。
• 現代邦楽